事故物件が売れないのはなぜ?4つの原因と値下げ前に試す打開策

訳あり物件・再建築不可

新緑シーズンのマンション(事故物件に関する記事のイメージ)

「売りに出して半年、内見の連絡すら来ません」
「事故物件だから、もう値下げしかないんでしょうか」

事故物件が売れない原因は、価格・告知の伝え方・立地・建物の状態の4つに切り分けられます。どれが効いているかが分かれば、値下げの前に試せる手が順番に決まるんです。原因の見分け方と、値下げ以外にとれる手段を順にご案内します。

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売り出したまま動かない事故物件も、全国どこにある物件でもご相談いただけます。

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事故物件が売れないのはなぜ?4つの原因と見分け方

反響が止まる段階と物件側で動かせるかどうかの2軸に、価格・告知・立地・建物の4原因を配置した診断マップ
止まっている段階が違えば確かめる先も変わり、③立地と需要だけは買主を替えて動かします(当社の買取査定でのご相談に基づく整理)

事故物件が売れない原因は、価格・告知の伝え方・立地・建物の状態の4つに切り分けられます。このうちどれが効いているかは、問い合わせ・内見・申込のどこで反響が止まっているかを見れば見当がつきます。原因が絞れれば、次に打つ手も自然と決まってきます。

そもそも自分の物件が事故物件にあたるのか迷っている方は、どこからが事故物件になるのかの線引きを先にご確認ください。また、売れない要因のなかには、事故物件かどうかと関係なく空き家であること自体から来ているものもあります。この重なりについては空き家が売れない理由もあわせてご覧ください。

原因を名前で並べるだけでは、自分の物件でどれが効いているかまでは分かりません。当社は買取査定のご相談を受けるなかで、反響がどの段階で止まっているかから逆算して原因を絞り込んでいます。なお、表のなかの残置物とは、家具や家電、生活用品が家に置かれたままの状態のことです。

反響の止まり方 疑いたい原因 最初に確かめること
問い合わせが入らない ①価格/②告知の伝え方/③立地と需要 同じエリアの一般の物件と並べて価格が比較の土俵に載っているか。物件情報に判断材料が書かれているか。周辺の一般物件にも動きがないなら立地と需要を疑う
内見は入るが申込が出ない ④建物の状態と残置物 現地で印象を下げている要素が、片付けや清掃で戻せる範囲かどうか
申込のあとで話が流れる ②告知の伝え方/①価格 伝える内容と時期が決まっているか。価格の交渉で折り合える幅を用意できているか
どの段階でも長く動きがない ③立地と需要 そのエリアで買い手を探している人がそもそも少なくないか

とくに、周辺の一般の物件にも動きがないときは、価格や片付けでは動かせない立地と需要の問題である可能性が高くなります。⇒ その場合は片付けや掲載の見直しに時間をかけるより、買主そのものを変える段階(後述の「仲介に断られた・反応がないときにとれる手段」)へ進んだほうが早いんです。

①価格に「事故物件であること」が反映されていない

買主は、気になった物件を同じエリア・同じ広さの一般の物件と並べて見比べます。事故物件であることを織り込まないまま一般の物件と同じ価格で出ていると、条件が重い分だけ見劣りして、比較の土俵にすら載らないんです。

問い合わせが1件も入らない状態が続いているなら、まず確かめたいのはここです。似た条件の物件がいくらで出ているかを調べて、自分の物件が同じ値段で選ばれる理由を説明できるかどうかを考えてみてください。説明できないなら、価格の設定そのものを見直す段階に来ています。

ただし、これは「いくら下げるか」の話とは別です。設定そのものが土俵に合っているかどうかの確認だと考えてください。

②告知の伝え方が曖昧で、買主が判断できない

何をどこまで伝えるかが決まっていないと、買主は判断そのものを保留します。買えないから離れるのではなく、判断材料がないから離れる——ここが価格の問題と混ざりやすいところなんです。

伝える内容が固まっていれば、買主は「その条件なら、この価格で買うかどうか」を自分で決められます。逆に、聞かれてから小出しに答える形になると、申込の直前で話が止まりやすくなります。内見までは進むのに毎回そこで流れるという場合は、価格より先にここを疑ってみてください。

何をどこまで伝えるべきかは事故物件の告知義務の判断基準で詳しく扱っています。孤独死のケースは判断の分かれ方が少し違いますので、孤独死が事故物件になる判断基準もあわせてどうぞ。

③立地と需要で買主の母数がもともと小さい

事故物件は、それだけで検討してくれる買主の数が絞られます。そこに需要の薄い立地が重なると、母数はもっと小さくなるんです。

この原因が効いているかどうかは、周辺の様子で見分けられます。同じエリアで売り出している一般の物件にも動きがなく、掲載が長引いている物件が目立つなら、事故物件であること以前に買い手が少ない地域だという見方ができます。

やっかいなのは、ここが片付けでも清掃でも価格でも動かしにくい点です。物件側に手を入れても反響が増えにくい部分ですので、打ち手の選び方そのものが変わってきます。

④建物の状態が悪く、残置物も残ったまま

内見に来てもらえるのに申込が出ないときは、現地で見えている状態を疑います。傷みや汚れ、そして家財が残ったままの室内は、買主が住むところを想像しにくくします。

ここが原因なら、打ち手ははっきりしています。片付けと清掃で戻せる範囲かどうかを見て、戻せるなら着手する。費用のかさむ大がかりな修繕まで踏み込む必要はありません。

一方で、家財の処分そのものが負担で動けないという場合もあります。当社の買取では生活用品が残ったままの状態でも査定しますので、片付けが売却の前提条件になるとは限りません。処分の進め方は残置物とはにまとめました。

値下げより先に試す打開策と、着手する順番

打ち手を元に戻せるかで2段に分け、片付け・掲載・買主の変更を先、値下げ・解体・時間を最後に置いた着手順の図
上の3つはやめても損が残らず、下の3つは動かした時点で手取り・建物・時間のどれかが戻りません(当社の買取査定での実務知見に基づく整理)

打ち手の順番は原因で決まり、価格が原因なら価格の見直しから、それ以外なら元に戻せる手から試します。費用が小さくてやめても損が残らない打ち手を先に置けば、手取りを削らずに反応を確かめられるからです。値下げと解体は、いちど動かすと戻せません。

打ち手そのものは、どこで調べても似た顔ぶれが並びます。片付け、掲載の見直し、買主の変更、値下げ、解体。違いは並べる順番に出ます。当社が査定の現場で使う並べ替えの軸は、費用の大きさではなく元に戻せるかどうかなんです。

打ち手 元に戻せるか この打ち手が効く原因 着手の順番
片付け・清掃と写真の見直し 戻せる ④建物の状態と残置物 1
媒介契約と掲載のしかた 戻せる ②告知の伝え方 2
買主を投資家・買取へ 戻せる ③立地と需要 3
売り出し価格の設定し直し 戻しにくい ①価格 原因が①なら1、それ以外なら4
解体して更地にする 戻せない ④建物の状態 4
時間を置いて出し直す 戻せない なし 4

「元に戻せるか」と「着手の順番」の列を合わせて見ると、順番の理由が見えてきます。上の3つはやめても損が残らないので、反応を見ながら試せるんです。

⇒ ただし、診断で原因①(価格)が出ている場合だけは先頭が変わります。価格の設定そのものがずれているなら、片付けや掲載を直しても反応は変わらないからです。この場合の価格の見直しは、原因が別のところにあるのに価格だけで解決しようとする値下げとは別物です

順番1:元に戻せる打ち手から始める

まずは片付けと清掃、それから物件情報の写真と説明文の見直しです。どれも費用が小さく、やめても損が残りません。写真を撮り直して掲載を差し替えるだけなら、手間しかかかりません。

ここで、片付けが必須条件ではない例も1つお伝えしておきます。大阪府堺市で相続された実家を当社が買い取ったときは、生活用品が残ったままの状態で1,200万円でのお引き渡しになりました。売り先によっては、片付けの前に金額が出せるということです。

つまり片付けは、売るための前提条件ではなく、仲介で個人の買主を探すなら効く打ち手です。

順番2:売り出し方と依頼先を見直す

物件そのものには手を入れず、買主に届く経路を変える段階です。媒介契約には専任媒介・専属専任媒介・一般媒介があり、依頼先を1社に絞るか複数社に広げるかで、掲載の出方や販売活動の報告の頻度が変わります。

契約には期間の区切りがありますので、更新のタイミングで見直せます。写真や説明文の差し替えと同じく、ここもやめて元に戻せる打ち手です。

売り方の選択肢そのものを見比べるなら、事故物件の売却方法で仲介・買取・解体して土地として売る3つの系統を並べています。

順番3:買主そのものを変える

ここから先は、物件でも売り方でもなく、買う人の層を入れ替える段階に入ります。

この段階へ進む目安は2つあります。ひとつは、順番1と2を試しても反響の止まり方が変わらないとき。もうひとつは、診断表で立地と需要が疑われるときです。後者は物件側に手を入れても買い手の母数が増えないため、順番1・2を飛ばしてここから始めたほうが早くなります。

切り替え先は、収益目的で買う不動産投資家か、直接の買主になる買取会社です。査定を受けるだけなら費用は発生しませんので、金額を見てから決められます。

順番4:値下げ・解体・時間を置くは最後に回す

値下げは手取りが直接減り、いちど下げた価格を元へ戻すのは現実には難しくなります。解体はもっと戻せません。建物がなくなれば内見での印象の問題は消えますが、かかった費用は戻らず、土地だけになったことで固定資産税の扱いも変わります。費用の目安は家の解体料金をご確認ください。

時間を置いて出し直すという選択も、待っているあいだの保有コストが積み上がります。止めているつもりでも、費用は毎年出ていきます

この3つは効かないのではなく、戻せないから最後に回すという位置づけです。

仲介に断られた・反応がないときにとれる手段は?

住むために買う個人と収益で買う投資家・買取会社を並べ、買う目的と抵抗の扱い、期間と金額の違いを示した比較図
断られたのは販路についての判断で、買主の層を替えると抵抗が利回りの計算に置き換わります(当社の買取実務に基づく整理)

仲介で断られたときは、買主を一般の個人から不動産投資家や買取へ切り替えると出口が確保できます。これは、住むために買う個人という販路では買主を見つける見通しが立たない、という販路についての判断です。買う目的が変われば、同じ物件でも検討してもらえる余地が残ります。

不動産会社が事故物件の取り扱いを断る理由

仲介会社は、自社が持っている販路——住むために買う一般の個人——で買主が見つかるかどうかを見ています。そこに、買主への説明の責任が重いこと、販売期間が読みにくいことも重なります。

正直に書きますが、この判断には市場での売れやすさの評価も含まれています。物件の価値とは無関係だ、と言い切れるものではありません。ただ、買主の層を変えれば同じ物件でも売れる余地が残るのも事実です。断られた=どこにも売れない、ではないんです。

買主を投資家・買取に切り替えると何が変わるか

買う目的が「自分が住むため」から「収益を得るため」へ変わります。住み心地への心理的な抵抗は、収益で見る買主にとっては利回りの計算に置き換わります。抵抗そのものが消えるわけではありませんが、価格で調整できる問題になるということです。

当社は購入意欲の高い不動産投資家を常時300名以上抱えており、投資家からの紹介手数料を収益源にしています。買取価格を叩いて利ざやを取る構造ではないため、相場を踏まえた金額をお出しできます。

もうひとつが現況買取です。現況買取とは、片付けや修繕をせず、今の状態のまま買い取る方法をいいます。家財が残っていても、傷みがあっても、そのままの状態で金額を出す形ですので、動き出すための持ち出しが要りません。

仲介と買取で手取りと期間はどう変わるか

仲介は買主が見つかるまで待つかわりに、市場の価格で売れる可能性があります。買取は当社のような会社が直接の買主になるため日程が読めるかわりに、金額は市場価格より抑えられます。時間を取るか、金額を取るかの交換だと考えていただくのが近いです。

どちらが有利かは、立地と急ぎ具合で変わります。買い手がつく見込みのある立地で、時間にも余裕があるなら、仲介のほうが手取りは大きくなります。逆に、保有コストが積み上がる状況で待ち続けると、高く売れても差し引きで残る額は減っていくんです。

金額の内訳が気になる方は事故物件の査定額の決まり方へ進んでください。

\ 他社で断られた物件も買取可能 /

購入意欲の高い投資家を常時300名以上抱えているため、一般の買い手がつかない物件にも出口をつくれます。

受付時間 10:00〜19:00(水・日曜定休)

売れないまま持ち続けると何がかかる?費用と行政上のリスク

毎年出ていく4費目と、勧告で住宅用地特例が外れ課税標準が200万円から1,200万円になる例を並べた図
待つあいだも4つの費目が毎年出ていき、勧告を受けると課税標準を1/6にする住宅用地特例が外れます(出典: 国土交通省 空き家対策特設サイト/総務省 令和5年住宅・土地統計調査)

売れないまま持ち続けると、毎年の固定資産税と管理の費用が積み上がり、勧告を受けると税負担まで増えます。止めているあいだも支出は続きますので、待つという判断にも値段がついているということです。まずは何が出ていくのかを並べるところから始めてみてください。

全国の空き家は900万2千戸で、このうち売りに出ている「売却用の空き家」は32万6千戸です(総務省 令和5年住宅・土地統計調査 結果の概要)。同調査の実数から当社が算出すると約3.6%にとどまるんです。大半は売却の動きがないまま持たれ続けていて、その間も次に挙げる費用が毎年出ていきます。

売れない期間に積み上がる費用

固定資産税と都市計画税、火災保険料、それに草木の手入れや通風のための管理の費用が、毎年出ていきます。遠方に住んでいて年に数回しか様子を見に行けない場合は、往復の交通費も加わります。

金額は物件の場所や広さで変わりますので、一律の目安をお出しすることはできません。ただ、費目そのものは売れるまで変わらないんです。手元の納税通知書と保険証券を並べて、1年でいくら出ているかを足してみてください。その合計が、待つことの値段になります。

管理を続けられなくなった場合に何が起きるかは空き家放置のリスクで整理しました。

勧告を受けると住宅用地特例が外れる

管理が行き届かない空き家は、市区町村から指導や勧告を受けることがあります。特定空家とは、倒壊の危険性が高いなど周囲に著しく悪影響を及ぼす空き家のことで、国土交通省がそう位置づけています(国土交通省 空き家対策特設サイト)。管理不全空家とは、その予備軍にあたる、適切に管理されていない空き家のことです。どちらも市区町村から所有者への指導などが行われる対象になります。

ここで効いてくるのが税金です。住宅用地特例とは、住宅が建っている土地の固定資産税を減らすしくみのことです。200平方メートル以下の部分は、固定資産税の課税標準が1/6になります。土地の評価額が1,200万円なら、200万円として計算される形です。指導に従わず勧告を受けると、この減額が受けられなくなります。

⇒ 売れないまま管理も止まると、支出が減る方向ではなく増える方向へ動くということです。どんな条件で何倍になるのかは空き家の固定資産税が6倍になる条件にまとめています。なお、個別の課税の判断は物件のある市区町村の窓口や税理士にご確認ください。

事故物件が売れないときのよくある質問

売り出してから何か月動きがなければ、売り方を変えるべきですか

何か月という月数では決まりません。判断の材料になるのは反響のほうで、問い合わせが入らないなら価格と告知の伝え方、内見のあとで止まるなら建物の状態と残置物から確かめてください。同じ打ち手を続けても反響が変わらないなら、売り方そのものを変える合図になります。

リフォームすれば事故物件は売れやすくなりますか

内見での印象が原因になっている場合に限って効きます。逆に、価格の設定や立地が原因のときは、費用をかけても反響は変わりません。リフォームは元に戻せない打ち手ですので、まず片付けと清掃で印象がどこまで戻るかを見てから判断してください。

更地にすれば売れやすくなりますか

建物の状態を理由に敬遠されている場合は、その要素が消えます。ただし解体費用は戻らず、住宅が建っていることを前提にした土地の税負担の扱いも変わりますので、後回しにしたい打ち手です。過去に起きた出来事を理由とした告知の必要性も、建物を壊せば自動的に消えるというものではありません。解体にかかる金額は家の解体料金で扱っています。

不動産会社に断られた物件でも売る方法はありますか

あります。断られたのは、その会社の販路である一般の個人の買主で見通しが立たなかったという判断ですので、買主の層を変えれば話が動くことがあります。収益目的で買う不動産投資家や、直接の買主になる買取会社が選択肢です。まずは金額を確かめてから、仲介を続けるかどうかを決めても遅くありません。

買取くんでは、売れないまま止まっている事故物件でも買取は可能ですか

可能です。当社は他社で取り扱いを断られた物件や少額の物件もお引き受けしており、家財が残ったままの現況のままで査定します。対応は全国で、無料査定は最短6時間でお返ししています。売り出したまま止まっている状態でも、物件の場所と今の状態をそのままお聞かせください。

告知の範囲まで含めて全体像を確かめたい方は、告知義務を踏まえた事故物件の出口をご覧ください。

まとめ

事故物件が売れないのは事故物件だからではなく、価格・告知の伝え方・立地・建物の状態のどれかが効いているからです。片付けや伝え方、価格の設定は自分で変えられます。立地は変えられませんが、買主の層は替えられます。だからこそ、反響がどこで止まっているかを確かめて、元に戻せる打ち手から順に試してください。

当社の買取くんは、買主を探すのではなく当社自身が直接の買主になる形です。一般の市場で動かなかった物件でも話を進められますので、片付けや修繕にお金をかける前に金額だけ知っておきたい方に向いています。

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受付時間 10:00〜19:00(水・日曜定休)

この記事の監修者

株式会社リアテクス 執行役員 鶴野博之

鶴野 博之(株式会社リアテクス 執行役員)

宅地建物取引士/賃貸経営管理士/FP2級

一棟投資物件専門の仲介会社で不動産業界に参入後、前職では「訳あり・瑕疵物件」に特化したコンサルティングプログラム責任者として600名以上の投資家の購入から売却までに携わる。自身も再建築不可物件を中心に訳あり物件へ投資し、転売売買から保有物件まで数々の実績を持つ。

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