神奈川の空き家をもらってほしい方へ|手放す方法と買取のコツ

神奈川で空き家を無償で譲るのは想像以上に成立しにくく、譲る側にも費用と責任が残ります。県内の空き家は総数こそ減少に転じた一方、賃貸にも売却にも出されない空き家だけは増え続けているためです。本記事では手放す5つの方法、費用の負担者、県内で使える補助制度、買取業者の選び方を公的機関の統計と自治体の公表資料で整理します。

\ 査定料無料・最短6時間で回答 /

無償譲渡では動かない神奈川の空き家も、他社で断られた訳あり物件としてご相談いただけます。

神奈川県で「空き家もらってください」が増えている理由

空き家の総数が486.7千戸から467.1千戸へ減る一方、その他の空き家だけが133.2千戸から151.0千戸へ+17.8千戸増えた推移
市場に出ている空き家が減ったことで空き家率は下がったが、動かない空き家は10年で約13%増えている(出典: 神奈川県「神奈川県内の空き家の現状」、総務省「令和5年住宅・土地統計調査」を基に当社作成)

神奈川の空き家は総数こそ減少に転じましたが、放置されやすい空き家だけは増え続けています。空き家率は全国で3番目に低い9.8%である一方、戸数は約46万7千戸で全国3番目の多さです。率の低さは、個別の物件が売りやすいことを意味しません。

空き家率は全国3番目に低いのに、戸数は全国3番目に多い

神奈川は人口の多い都市部であるため、空き家問題は地方の課題だと受け取られがちです。神奈川県の空き家率は9.8%で、47都道府県のうち埼玉県(9.3%)、沖縄県(9.4%)に次いで低い方から3番目、順位でいえば45位にあたります(総務省「令和5年住宅・土地統計調査」結果の概要)。この数字だけを取り出せば、空き家の少ない県に見えます。

ところが絶対数に目を移すと印象が変わります。同調査の確定値では、神奈川県の空き家は467千戸(約46万7千戸)にのぼります。県も「空き家の戸数は約47万戸で全国で3番目の多さ」と公表しており(神奈川県「空き家施策」)、母数となる総住宅数が4,765千戸と東京・大阪に次ぐ規模のため、「率は低いのに数は膨大」という二面性が生まれます。率の低さは、手放したい物件がすぐ動くことを保証しません。むしろ似た条件の物件が多いぶん、買い手の選択肢のなかで埋もれやすくなります。

賃貸にも売却にも出されていない「その他の空き家」に限ると、神奈川の割合は3.2%で、全国平均の5.9%を下回ります(同調査)。割合こそ小さいものの、約46万7千戸の母数のなかに出口の見えない住宅が151千戸含まれている計算です。

総数は減っているのに「その他の空き家」だけが増え続けている

県が公表する推移データを内訳まで分解すると、空き家全体は減っているのに、放置されやすい層だけが増加していることがわかります(神奈川県「神奈川県内の空き家の現状」)。

区分(千戸) 平成25年 平成30年 令和5年 平成25年→令和5年
賃貸用又は売却用の住宅 328.8 318.8 300.8 −28.0
二次的住宅(別荘など) 24.6 18.1 15.3 −9.3
その他の空き家 133.2 147.7 151.0 +17.8
空き家の総数 486.7 484.7 467.1 −19.6
空き家率 11.2% 10.8% 9.8% −1.4pt

出典: 神奈川県「神奈川県内の空き家の現状」総務省「令和5年住宅・土地統計調査」(2026年7月時点で公表されている最新値)

市場に出ている空き家(賃貸用・売却用)が10年で28.0千戸減った一方、その他の空き家は17.8千戸、率にして約13%増えています。空き家率が11.2%から9.8%へ下がったのは、市場で流通する物件が減ったことの反映であり、手放したいのに動かない物件はむしろ厚みを増しています

「空き家が減っているなら待てばそのうち売れる」という見立ては、少なくとも神奈川の統計からは支持されません。時間が解決してくれる前提を外したほうが、選択肢は広く残ります。

なぜ「タダ」でも貰い手が見つからないのか

無料で譲るのだから貰い手はすぐ見つかる、と考えるのは自然なことです。しかし譲り受ける側にも登録免許税・不動産取得税・その後の固定資産税や修繕費といった費用と責任が発生します。受け取った瞬間から維持コストの当事者になるため、立地や建物の状態によっては敬遠されます。

神奈川で貰い手が見つかりにくい物件には、次のような共通点があります。

  • 最寄り駅まで距離がある、坂道が多いなど日常の利便性に難がある
  • 傷みが進んでおり、住むにはまとまったリフォーム費用がかかる
  • 再建築不可といった法的制約があり、建て替えができない
  • 相続で引き継いだが所有者が遠方におり、手入れが行き届いていない
  • 家財が大量に残っており、片付けだけで手間と費用がかさむ

こうした物件は掲載しても反応が乏しく、税金だけを払い続ける状態に陥りがちです。とくに湯河原町・三浦市・二宮町は、その他の空き家率がそれぞれ10.4%・9.3%・9.3%と県平均3.2%を大きく上回ります(神奈川県「市町村別その他の空き家数とその他の空き家率」)。別荘や保養所が使われなくなった地域です。

神奈川の空き家を放置する3つのリスク

住宅用地特例の解除による課税標準6分の1から本則への復帰、10万円以下の過料と登記期限2027年3月31日、所有者が負う賠償責任を並べた図
勧告を受けると課税標準は6分の1から本則へ戻り、法改正前に相続した空き家も登記期限は2027年3月31日(出典: 国土交通省「空家法とは」、法務局、神奈川県「空き家施策」を基に当社作成)

放置を続けると、住宅用地特例の解除・相続登記の過料・近隣被害の賠償責任という3方向で負担が生じます。いずれも2023年以降の法改正で具体化し、金額や期限が明示されました。放置は「何もしない選択」ではなく、コストの発生する選択です。

住宅用地特例が外れると固定資産税の負担が大きく増える

「税金だけ払うことになるので、いくらでも良いので引き取ってほしい」――これは当社の買取くんに実際に寄せられた相談者の言葉です。住んでいなくても固定資産税・都市計画税・火災保険料・管理費は発生し続けます。とくに神奈川のように地価の高い地域では評価額も大きくなり、毎年の負担が重くなりやすい状況です。

さらに令和5年12月に施行された改正空家等対策特別措置法により、「管理不全空家」という区分が新設されました(神奈川県「空き家施策」)。窓ガラスの破損や雑草の繁茂などを放置し、市区町村から勧告を受けると、住宅用地特例が受けられなくなります国土交通省「空家法とは」)。

住宅用地特例の内容は次のとおりです。

区分 固定資産税の課税標準
小規模住宅用地(200㎡以下の部分) 6分の1に減額
一般住宅用地(200㎡を超える部分) 3分の1に減額

出典: 国土交通省「空家法とは」

つまり勧告を受けると、200㎡以下の部分は課税標準が6分の1から本則へ戻ります。実際の税額は負担調整措置などの影響も受けますが、税負担が大きく増える可能性がある点は押さえておきたいところです。従来は「特定空家」だけが対象でしたが、その手前の段階でも負担が増える仕組みへ変わりました。

相続登記の義務化で「放置」が過料の対象になる

相続した実家の名義をそのままにしている場合、期限が迫っている可能性があります。2024年4月1日から相続登記が義務化されており、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請しなければならず、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります(法務局)。

見落とされやすいのは、法改正より前に相続した不動産も対象に含まれる点です。施行日前に相続した空き家にも3年の猶予期間が設けられ、2027年3月31日までに登記を終える必要があります。共有名義で相続人が複数いる場合は合意形成に時間がかかります。

空き家を売却・譲渡すれば、所有権の移転手続きのなかで登記の問題も整理へ向かいます。

倒壊・越境など近隣トラブルの責任は所有者が負う

空き家は、屋根材や外壁の落下、倒壊、害虫・害獣の発生、不法投棄や放火といったトラブルの起点になり得ます。これらで近隣に損害を与えた場合、責任を問われるのは所有者です。台風や地震の多い日本では、老朽化した建物の倒壊・飛散も現実的なリスクです。

当社に相談された方のなかにも、「墓参りに行った際に見たら、木の枝が隣地へ伸びていて申し訳ない」と越境の悩みを抱えた事例がありました。剪定や見回りのたびに交通費と時間をかけて通う状態が何年も続くなら、早期に手放す合理性は高まります。

管理を外部業者へ委託する方法もありますが、月々の費用が発生し続けるため負担の先送りにとどまります。空き家は保有しているだけでリスクとコストが積み上がる資産です。

神奈川で空き家をもらってほしいときの5つの方法

建物の有無・窓口の有無・貰い手を待てるかの3分岐で5つの手放し方を振り分けた判定フロー図。窓口掲載のない上位3市は計84.4千戸
県内でその他の空き家が多い横浜・川崎・横須賀の84.4千戸は県一覧に空き家窓口の掲載がなく、空き家バンクが最初の一手になりにくい(出典: 神奈川県「市町村別その他の空き家数とその他の空き家率」「神奈川県内市町村の移住・定住支援」、法務省を基に当社作成)

神奈川で空き家を手放す手段は大きく5つあり、成立しやすさと所要期間は手段ごとに異なります。無償で譲る4つの方法にはそれぞれ貰い手・費用・制度の壁があり、確実性を求めるなら買取が現実的な選択肢になります。

譲渡の手順そのものをより詳しく知りたい場合は、神奈川で空き家を無償譲渡する5つの方法もあわせてご覧ください。

空き家バンクに登録する

空き家バンクは、市町村や関連団体が窓口となって売り手と借り手・買い手をつなぐ制度です。登録費用がかからないのが一般的で、移住や二拠点生活を考えている層の目に触れます。

ただし神奈川では、そもそも自分の市町村に窓口があるかどうかを最初に確認する必要があります。県が公表する県内33市町村の移住・定住支援一覧を1行ずつ確認すると、「空き家バンク・住宅支援」欄に空き家の窓口が掲載されているのは17市町村です(神奈川県「神奈川県内市町村の移住・定住支援」、2026年7月23日更新時点)。

県が別に公表する市町村別のその他の空き家数と突き合わせます。

市町村 その他の空き家数 県一覧での空き家窓口の掲載
横浜市 51.5千戸 掲載なし
川崎市 20.1千戸 掲載なし
横須賀市 12.8千戸 掲載なし
相模原市 11.8千戸 掲載あり
藤沢市 9.2千戸 掲載なし
県全体 151.0千戸 33市町村中17市町村に掲載

出典: 神奈川県「市町村別その他の空き家数とその他の空き家率」、神奈川県「神奈川県内市町村の移住・定住支援」(県の2つの公表資料を突き合わせて当社作成)

その他の空き家が多い上位3市の合計は84.4千戸で、県全体151.0千戸のおよそ56%にあたりますが、いずれも県一覧に空き家の窓口の掲載がありません。上位5市町村まで広げても、掲載があるのは相模原市だけです。なお、掲載がない市町村にも住宅リフォーム補助や耐震関連の制度はあります。

「まず空き家バンクに登録する」という定番の進め方は、県内で空き家がもっとも多い地域では最初の一手になりにくいのが実情です。窓口がある市町村でも買い手・借り手が現れるまでは時間がかかり、その間も固定資産税と管理の負担は続きます。

マッチングサイトで貰い手を探す

個人間取引のサイトを使えば、譲りたい所有者と欲しい人を直接つなげます。価格や条件、物件の魅力を自分の言葉と写真で発信でき、空き家バンクより掲載数が多い場合もあります。

一方で、実際に掲載されている物件の傾向は押さえておきたいところです。神奈川県内の掲載内容を確認すると、0円で募集されている物件は土地・山林・共有持分が中心で、建物付きの戸建てはごく少数でした。空き家バンクを横断して掲載するサービスでも、神奈川の掲載28件は地区表記から県西部に集中し、横浜市・川崎市の物件は現れません。「0円なら誰かが引き取る」という前提は、土地では成立しても、都市部の建物付き空き家では成立しにくい傾向があります。

加えて当事者同士の交渉になるため契約トラブルのリスクが残り、価格交渉から契約書の作成、引き渡しの段取りまで自分で進める場面が増えます。

近隣・自治体に譲渡・寄付する

隣地の所有者にとっては、敷地を広げられる・駐車場や庭として使えるといった利点があるため、譲渡先の候補になり得ます。長年の付き合いがある近隣なら話が早く進むケースもあり、自治体への寄付も制度上は選択肢として存在します。

ただし実態としては、活用の予定がない不動産の寄付は自治体に断られることが多く、隣地の所有者も維持費や管理責任を理由に受け取りを渋りがちです。農地が付いた物件では農地法の制約も重なり、譲渡の難度はさらに上がります。

相続土地国庫帰属制度を利用する(建物は対象外)

相続した土地は、一定の要件を満たせば国に引き取ってもらえる制度があります。2023年4月の開始以降、累計申請件数は5,698件、国庫帰属となったのは2,885件で、承認率は約51%です(2026年6月30日時点、法務省)。使わない土地の出口としては有力な選択肢です。

ただし制約は小さくありません。制度が引き取るのは土地だけで、建物がある土地は申請自体が却下されます。空き家を対象にするには、自己負担で建物を解体し更地へ戻す工程が先に必要です。加えて、承認後には国有地の管理に要する10年分の標準的な費用を考慮して算定した負担金の納付も求められます(法務省「相続土地国庫帰属制度の概要」)。費用をかけて更地にしたあとで承認されない可能性も残ります。

手続きに一定の期間を要するため、急いで手放したい場合には向きません。建物が残っている神奈川の空き家には、そのままでは使いにくい制度として、他の方法と比較したうえで判断してください。

専門の買取業者に依頼する

ここまでの4つはいずれも貰い手・費用・制度のどこかで壁があります。これに対し買取は、業者が物件を直接買い取るため、貰い手を探す工程そのものが不要です。手放すのと同時に売却代金を受け取れる可能性があります。

仲介を断られた物件でも、訳あり物件を専門に扱う買取業者なら対応できる場合があります。当社の買取くんは空き家・古民家・再建築不可・共有持分などを扱い、最短6時間で査定価格を回答しています。条件が合えばその時点で売却が決まり、いつ手放せるか読めない状態から抜け出しやすくなります。

なお買取は業者が再販・活用を前提に自ら購入する仕組みのため、仲介で売れる物件であれば仲介のほうが価格は高くなる傾向があります。価格と確実性のどちらを優先するかで選ぶ手段は変わります。

買取業者の販路は地域ごとに異なり、同じ訳あり物件でも再販先の有無で査定結果は変わります。福岡の古民家を買い取る業者の選び方では、リノベーション会社を販路に持つ業者なら建物を残したまま引き取れる場合があると整理しています。神奈川で依頼先を選ぶときも、再販や活用の出口を持っているかを確かめておくと判断しやすくなります。

5つの方法の要点

  • 空き家バンク: 費用は抑えられるが、自分の市町村に窓口があるかが前提。時間もかかる
  • マッチングサイト: 掲載は自由度が高い一方、都市部の建物付き空き家は動きにくい傾向
  • 近隣・自治体への譲渡: 成立すれば早いが、自治体は寄付を断るケースが多い
  • 相続土地国庫帰属: 土地限定で、解体費と負担金が先に必要。承認率は約51%
  • 買取: 貰い手探しが不要で確実性が高い。ただし仲介より価格は低くなる傾向

無償譲渡でかかる費用と負担するのは誰か

譲る側の持ち出しと手元に残る金銭の2軸に無償譲渡3経路と買取を配置し、無償側はいずれも手元0円であることを示した図
0円で譲る3経路は手元に残る金銭がゼロで、国庫帰属は解体費と10年分の管理費相当の負担金が先に発生する(出典: 法務省「相続土地国庫帰属制度」、国税庁 No.3306ほかを基に当社作成)

無償譲渡でも登録免許税や不動産取得税が発生し、譲る側にも実費と責任が残ります。0円で譲る判断は、費用が0円で済むことを意味しません。手段ごとに誰が何を負担するかを並べ、最終的な手取りで比較してください。

譲る側・もらう側それぞれに発生する費用

「タダで譲るつもりが持ち出しになった」という展開を避けるには、費用項目を経路ごとに分けて見ることです。

費用・責任 個人間の無償譲渡 近隣・自治体への譲渡 相続土地国庫帰属 買取
所有権移転登記の登録免許税 当事者間の取り決め 当事者間の取り決め 手続きの中で処理 買主側で手配することが多い
不動産取得税 原則もらう側 原則もらう側 対象外 買主側
贈与税 個人がもらう側なら課税対象 自治体・法人では扱いが異なる 対象外 対象外(有償の売買)
建物の解体費 状態により求められる場合あり 求められる場合あり 必須(土地のみが対象) 不要な場合がある
負担金 なし なし 10年分の管理費相当額 なし
残置物の処理 原則、譲る側 原則、譲る側 解体に含めて処理 現状のまま引き受ける業者がある
契約不適合責任 譲る側に残る場合がある 譲る側に残る場合がある 免責とする業者がある
手元に残る金銭 なし なし なし(支出のみ) 売却代金

データ出典: 法務省「相続土地国庫帰属制度の概要」、国税庁 No.3306・No.4402ほか、各制度の所管省庁の公表内容をもとに当社整理(2026年7月時点)

見落とされやすいのが贈与税です。個人から個人へ無償で財産を渡すと、受け取った側が贈与税の課税対象になります。暦年課税では1年間に受けた贈与の合計額が110万円以下なら課税されませんが、不動産は評価額がこれを超えることも多く、もらう側が受け取りをためらう要因になります(国税庁 No.4402 贈与税がかかる場合、令和7年4月1日現在法令等)。

無償で譲る経路はいずれも「手元に残る金銭がゼロ」で、かつ費用と責任の一部が譲る側に残ります。とくに国庫帰属は、解体費と負担金という2つの支出が先に発生する構造です。確認すべきは譲渡先が見つかるかどうかだけでなく、その経路を通ったときに手取りがプラスかマイナスかという点です。

神奈川県内で使える解体費の補助制度

解体が必要になった場合、自治体の補助制度で負担の一部を抑えられることがあります。神奈川県内では、市町村ごとに内容と上限額が異なります。

自治体・制度 補助内容 主な要件
横浜市 住宅除却補助制度 昭和56年5月末以前の建築は上限50万円/昭和56年6月〜平成12年5月末の建築は課税世帯20万円・非課税世帯40万円 平成12年5月末日以前に着工。耐震診断で耐震性が低いと判定された木造住宅、または特定空家と認定された建築物など
横浜市 建築物不燃化推進事業補助 上限150万円 重点対策地域内の昭和56年5月末以前の老朽建築物
横須賀市 空き家解体費用助成事業 解体工事費の2分の1・上限35万円 市職員による老朽度判定で所定の点数を上回ること。市内に本店を置く事業者による工事
横須賀市 旧耐震空き家解体助成事業 解体工事費の2分の1・上限15万円 旧耐震基準(昭和56年5月以前)の建築で、過去3年以上使用していない空き家

出典: 横浜市「空家を手放したい方へ」横須賀市「空き家に対する解体助成制度」(いずれも2026年7月時点の各市の公表内容)

金額以上に注意したいのが申請の実務条件です。横須賀市の場合、2種類の補助は併用できずいずれも工事着手前の申請が必要で、市内に本店を置く解体事業者への発注が条件になります。申請受付は年度の4月1日から1月25日までで、着工してから補助を探しても間に合わない設計です。

補助はあくまで工事費の一部を支えるもので、解体費の全額を賄う制度ではありません。なお横浜市は、面積や最寄り駅、接道幅などの条件から解体費用と解体後の売却価格の概算を無料で把握できる「すまいの終活ナビ」を用意しています。

相続した空き家なら3,000万円の特別控除が使える場合がある

売却を選ぶ場合、相続した空き家には税制上の特例があります。相続または遺贈で取得した被相続人の居住用家屋やその敷地を売却し、一定の要件を満たすと、譲渡所得の金額から最高3,000万円を控除できます(国税庁 No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例、令和7年4月1日現在法令等)。

主な要件と期限は次のとおりです。

  • 譲渡の期限は平成28年4月1日から令和9年(2027年)12月31日まで
  • 相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
  • 売却代金が1億円以下であること
  • 対象家屋は昭和56年5月31日以前に建築されたもので、区分所有建物登記がされている建物でないこと
  • 譲渡時に一定の耐震基準を満たすか、家屋を取り壊して敷地を売ること
  • 相続の開始の直前において、被相続人以外に居住していた人がいなかったこと
  • 令和6年1月1日以後の譲渡で、取得した相続人の数が3人以上の場合は控除額が2,000万円まで

要介護認定等を受けて老人ホーム等へ入所していた場合も、一定の要件を満たせば対象になります。適用要件は上記以外にも定められており、適用の可否は個別の事情によります。判断に迷う場合は税務署または税理士にご確認ください。

無料譲渡より「買取」が現実的になる3つの理由

買取は貰い手を探す必要がなく、現状のまま引き渡せて売却代金が残る点で無償譲渡と異なります。手間・費用・確実性で比較すると、無償譲渡で行き詰まった物件ほど買取の利点が大きくなります。価格面では仲介に劣る場合がある点も含めて確認してください。

0円どころか現金化できる可能性がある

立地が悪く不動産会社から良い反応を得られなかった物件でも、買取業者の視点では活用の余地が見つかることがあります。当社の買取くんは、個人投資家・不動産投資会社・リノベーション会社などからなる300人超の投資家ネットワークを常時抱えており、活用先を探す買い手とつなぐことで、0円で手放すつもりだった空き家に値段がつく場合があります。

公式の買取実績には、富山県の空き家(約8年放置・投資用)が450万円で成約した例があります。相談者からは「こんな物件、相続されても子どもが困るだろうと思っていた矢先に買取くんを見つけ、成約までいけた。売却のお金で来月、子どもたちと温泉旅行に行く」との声が寄せられました。無償譲渡では1円も残りませんが、買取なら売却代金が次の計画の原資になります。

相続した実家を複数の相続人で分ける場面でも、現金化できれば公平に分配しやすく、遺産分割の話し合いをまとめやすくなります。

契約不適合責任が免責される

個人間の無償譲渡や通常の売却では、引き渡し後に雨漏り・シロアリ・設備の不具合といった欠陥が見つかると、売主が責任を問われる「契約不適合責任」が生じる可能性があります。古い空き家ほど内部の劣化や見えない不具合が多く、譲り渡した相手とのトラブルは金銭面だけでなく精神的な負担も伴います。

当社では契約不適合責任を免責としているため、売却後に不具合が判明してもトラブルになりません。親族や近隣に譲って後から揉めたくない場合には、引き渡し後の責任関係を整理できる点が実務的な違いになります。

清掃・残置物処理・解体が不要

衣類や生活用品が大量に残っており一人では片付けられない――空き家を手放す際によく生じる状況です。通常の売却では引き渡し前に残置物の処分や室内清掃を求められ、その費用と手間が上乗せされます。

当社は残置物が残ったまま・未清掃の状態でも現状買取に対応しています。解体も不要なため、前章で見た解体費の負担そのものを回避できます。遠方に住んでいて現地に通えない場合も、SMSでのやり取りや土曜対応といった連絡手段で手続きを進められます。片付けてから売るのではなく、そのまま売れることは、時間の取れない所有者にとって実務上の差になります。

\ 0円で手放す前に価格の確認を /

空き家バンクや無償譲渡で動かない物件も、300人超の投資家ネットワークで買い手を探します。

神奈川県の空き家買取業者4選

神奈川で空き家に対応する買取業者は、対応エリアと査定スピードに明確な差があります。全国対応の業者もあれば、横浜市・川崎市に絞って地域相場に強みを持つ業者もあります。以下は県内に拠点を置く4社を、各社の公式サイトで確認した情報(2026年7月時点)にもとづいて整理したものです。

業者名 特徴 対応エリア 査定スピード
買取くん(株式会社リアテクス) 訳あり物件専門・300人超の投資家ネットワークで高額買取・現状買取OK 全国 最短6時間査定/最短3日現金化
株式会社ラビックス 横浜拠点・空き家/ゴミ屋敷に強い・瑕疵担保免責 東京・神奈川 即日対応可(最短24時間で現金化)
株式会社クリエイティブホーム 横浜市密着・直接買取・広告/内見不要 横浜市中心(神奈川県) スピード契約可
空家買う株式会社 横浜・川崎密着・即金買取・空家空地専門 横浜市・川崎市 即金買取

4社とも空き家・訳あり物件を扱いますが、対応エリアの広さ・査定スピード・買取対象の幅にはばらつきがあります。地域密着型は地元相場に明るい反面、引き受ける範囲が特定の市に限られることもあります。なお各社が示す「最短」表記は査定回答までの目安を指す場合があり、入金までの日数は個別に確認してください。

神奈川県の空き家買取業者を選ぶときのポイント

業者選びでは査定スピード・訳あり物件の買取実績・対応エリア・費用負担・契約不適合責任の5点を確認します。査定額の高さだけで判断すると、諸費用を引いた後の手取りが想定と食い違うことがあります。最終的に手元へ残る金額で比較してください。

査定スピードの確認方法

急いで現金化したいなら、査定額の回答にかかる時間と、契約から入金までの日数を切り分けて確認しましょう。判断材料になるのは、公式サイトに「最短〇時間」「最短〇日」と具体的な数字が示されているかどうかです。相続登記の期限が近いほど、回答の早さが動きやすさを左右します。

当社の買取くんは最短6時間で査定価格を回答し、最短3日で現金化できると公表しています。問い合わせ時にスケジュール感を尋ねると、表記だけでは分からない対応も見えてきます。

訳あり物件の買取実績の確認方法

ひとくちに空き家といっても、再建築不可・共有持分・事故物件・農地付きなど背景はさまざまです。自分の物件に近い条件の成約事例があるかを、公式サイトの実績ページで見ておきましょう。成約金額や物件種別まで具体的に開示している業者ほど、対応力を測りやすくなります。

実績や得意分野が明示されていない業者は、複雑な事情への対応力を事前に見極めにくくなります。当社は空き家・古民家・別荘・再建築不可・共有持分・事故物件まで扱い、450万〜4,400万円の成約実績を公開しています。

費用負担(手数料・残置物・解体)の確認方法

「無料査定」の表示があっても、家財の処分費や解体費、仲介手数料が別途生じれば手取りは削られます。見積もりを取る段階で、仲介手数料の有無、家財を残したままでも買い取ってもらえるか、解体が条件になるかを押さえておきましょう。

前章のとおり解体費は自治体の補助を使っても上限は数十万円規模にとどまり、差額は自己負担です。当社は仲介手数料0円・現状買取・解体不要としているため、追加費用は抑えやすい設計です。査定額ではなく手元にいくら残るかで各社の条件を比べてください。

選定基準まとめ

評価軸 チェックすべきポイント 買取くんの実績・対応
査定スピード 査定回答と入金までの日数が明記されているか 最短6時間査定・最短3日現金化
訳あり物件の買取実績 自分の物件と近い条件の成約実績があるか 空き家〜再建築不可・事故物件まで対応/450万〜4,400万円の実績
対応エリア 遠方の物件・所有者にも対応できるか 全国対応(SMS・土曜対応で遠方も柔軟)
費用負担 手数料・残置物処理・解体費がかかるか 仲介手数料0円・現状買取・解体不要
契約不適合責任 売却後の責任が免責されるか 契約不適合責任 免責

神奈川の空き家を確実に手放すなら買取くん

比較表で挙げた4社について、各社の公式サイトで確認した内容を個別に整理します。前章の5つの評価軸に照らし、自分の条件に近い相談先を探す参考にしてください。

買取くん(株式会社リアテクス)

無償譲渡では動かなかったという状況であれば、当社の買取くんが選択肢に入ります。

おすすめポイント

  • 訳あり物件専門で他社の断りに強い: 立地が悪い・再建築不可・残置物が多いなど、一般の不動産会社に断られた物件でも、訳あり物件専門であれば対応できるケースが多くあります
  • 最短6時間査定・最短3日現金化: 相続登記の期限が迫っている、早く現金が必要といった事情がある場合、回答の早さが意思決定を後押しします
  • 300人超の投資家ネットワークで高額買取: 0円でしか手放せないと考えていた物件も、活用を検討する投資家とマッチングすることで現金化できる可能性があります

弁護士・司法書士・土地家屋調査士と提携しているため、相続や共有持分など権利関係が入り組んだ案件にも対応できます。公開している買取実績には、大阪府堺市の1,200万円、東京都北区の4,400万円(築50年超・傾きあり)といった例があります。

遠方の所有者にはSMSや土曜対応といった連絡手段を用意しています。宅地建物取引業の免許は東京都知事免許(1)第107888号で、運営会社は株式会社リアテクス(代表: 藤山大二郎)です。

株式会社ラビックス

  • 特徴: 横浜市神奈川区を拠点とする地域密着型の不動産会社で、空き家やゴミ屋敷物件の高価買取を手がけています。瑕疵担保責任を免責とし、ゴミが残った状態や家屋が壊れた状態でも買い取る点を掲げます。相続・離婚・火災・ローン滞納・差し押さえと幅広い事情の相談を受け付け、即日対応と最短24時間での現金化が可能とされています。近隣に知られずに売却を進めたい人向けのプランもあります。
  • 対応エリア: 東京・神奈川(横浜市・川崎市・湘南エリア中心)

株式会社クリエイティブホーム

  • 特徴: 横浜市南区に拠点を置く地域密着の不動産会社で、横浜市内の空き家を直接買取しています。広告掲載なし・内見対応不要・スピード契約が可能で、プライバシーを守りながら売却を進められる点を強みに挙げます。相続物件の相談にも対応します。
  • 対応エリア: 横浜市中心(神奈川県)

空家買う株式会社

  • 特徴: 横浜市・川崎市の空家・空地に的を絞った即金買取専門の地域密着業者です。戸建・土地・マンションを取り扱い、地域相場を踏まえた査定額を提示します。他社に断られた物件の相談も受け付けており、相談・査定はいずれも無料としています。
  • 対応エリア: 横浜市・川崎市

神奈川県の「空き家もらってください」によくある質問

神奈川で空き家を手放したい方から寄せられる疑問を、費用・買取可否・手続き・窓口の順に整理します。

Q. 神奈川の空き家を「無料」で譲るのに費用はかかりますか?

かかります。無料で譲る場合でも、所有権移転登記の登録免許税や、受け取る側の不動産取得税・贈与税が生じます。引き渡し前に家財の処分や清掃を求められれば、その費用も所有者側の負担になりがちです。売却代金が入らないぶん、支出だけが残る構造といえます。

Q. 不動産会社に「売れない」と断られた物件でも買い取ってもらえますか?

対応できる場合があります。仲介は市場で買い手を探す方式のため、再建築不可や立地に難のある物件は敬遠されがちです。買取では業者自身が活用・再販を前提に購入します。当社の買取くんは300人超の投資家ネットワークを使い、他社で希望額に届かなかった物件の成約実績を公開しています。

Q. 相続したばかりで名義変更が済んでいませんが、相談できますか?

名義変更前でも相談は可能です。ただし売却契約を結ぶ段階では相続登記(名義変更)が済んでいる必要があります。相続登記は2024年4月から義務化され、取得を知った日から3年以内の申請が求められます(法務局)。当社は司法書士と提携しているため、登記が未了でも手続きの見通しを立てやすくなっています。

Q. 遠方に住んでいても神奈川の空き家を売却できますか?

できます。県外から管理していると、現地に通えないこと自体が処分の障害になりがちです。当社はSMSでのやり取りや土曜対応といった連絡手段を用意しており、残置物が残ったままの現状買取にも対応しているため、片付けのために何度も足を運ぶ必要がありません。

Q. 横浜市や川崎市に空き家バンクはありますか?

県が公表する県内33市町村の移住・定住支援一覧では、横浜市・川崎市の「空き家バンク・住宅支援」欄に空き家の窓口の掲載がありません(神奈川県)。掲載があるのは17市町村で、相模原市は含まれます。ただし窓口がないことと支援がないことは別です。県は所有者向けに県内全域を対象とした空き家相談窓口(公益社団法人かながわ住まいまちづくり協会)を案内しており(神奈川県「空き家に関する相談窓口」)、横浜市には解体費の補助制度や、解体費用と売却価格の概算を無料で把握できる仕組みがあります(横浜市)。

Q. 空き家を解体してから手放したほうがよいですか?

一概には言えません。相続土地国庫帰属制度は土地のみが対象のため解体が前提になりますが、承認率は約51%で、解体費と負担金は先に発生します(法務省)。相続空き家の3,000万円特別控除も、家屋が耐震基準を満たすか取り壊すことが要件です(国税庁)。一方、買取業者のなかには解体不要で現状のまま買い取る業者もあります。解体費を負担する前に、解体せずに手放せる経路と控除の要件を並べて確認するほうが支出を抑えやすくなります。

まとめ

神奈川県の空き家は約46万7千戸と全国3番目に多く、空き家率が9.8%と低くても、賃貸にも売却にも出されない空き家だけは151千戸まで増え続けています。放置のコストは、住宅用地特例の解除・相続登記の過料・近隣被害の賠償責任として具体化しました。無償譲渡には貰い手・費用・制度の壁があり、県内で空き家がもっとも多い横浜市・川崎市・横須賀市には県一覧上の窓口の掲載もありません。手放すことは、税金と管理の負担に加えて相続登記の積み残しも片づける手段です。個別の判断は宅地建物取引士・司法書士・税理士にご確認ください。

\ 仲介手数料0円・現状のまま買取 /

残置物が残ったままでも、神奈川の空き家をそのまま査定してお引き取りします。

神奈川県以外のエリア別ガイドもご覧いただけます。

関連記事