実家の売却は何から始める?流れ6ステップと相続前後の決め方

実家の売却は名義の確認から始まり、査定・売り方の決定・売却活動・契約・引き渡しの6ステップで進みます。相続の前と後のどちらで売るかは、相続人の人数と、使いたい特例の起算日がいつかで決まります。この記事では流れとタイミングの決め方に加えて、兄弟間の進め方と売れないときの出口までを整理しました。

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実家の売却は何から始める?引き渡しまでの6ステップ

名義確認から査定までの前半3工程と売却活動から引き渡しまでの後半3工程、買取で消える工程を並べた進行図
前半は名義・書類・査定、後半は売り方の決定から引き渡し。買取では買主を探す工程が消える(出典: 法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」および当社の買取査定における確認手順)

実家の売却は名義の確認から始まり、査定・売り方の決定・売却活動・契約・引き渡しの6ステップで進みます。最初の関門が査定ではなく名義なのは、登記簿上の所有者と契約書の売主が一致していないと、買主が決まっても決済まで進めないからです。相続で取得した不動産は、取得を知った日から3年以内の相続登記が義務化されています(法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」、2026年8月時点)。

ステップ やること つまずきやすい点
1 登記簿で名義と権利関係を確認する 名義が祖父母のままで、相続が二世代分たまっている
2 権利証・図面・固定資産税の通知書を集める 遠方で書類の保管場所が分からない
3 査定を受けて価格の見当をつける 1社だけで判断して相場を取り違える
4 仲介・買取・更地渡しから売り方を決める 期限を意識せずに売却活動を長引かせる
5 売買契約を結ぶ 相続人の一部が署名できず契約日が動く
6 決済・引き渡しを行う 家財が残っていて引き渡し日に間に合わない

データ出典: 当社の買取査定における確認手順に基づく(2026年8月時点)。

ステップ1〜3|名義の確認から査定まで

最初にやることは、実家の登記簿を取って名義が誰になっているかを確かめることです。親が亡くなってから何もしていなければ名義は親のままですし、親が相続した家であれば祖父母の名義で止まっていることもあります。名義が被相続人のままでは売買契約を結べませんので、売却の相談より先に登記の状態を押さえてください。相続登記の手続きそのものと費用は土地の名義変更の全体手順で扱っています。

名義が確認できたら、権利証・測量図・固定資産税の納税通知書を集めます。ここまでそろえば、査定に出せる状態です。査定は複数社に依頼して幅を見るのが安全で、当社は無料査定を最短6時間でお返ししています。

ステップ4〜6|売却活動から引き渡しまで

売り方を決めたあとの工程は、選んだ手段によって長さが変わります。仲介を選んだ場合は、媒介契約を結んで売却活動に入り、買主が現れてから売買契約・決済へと進む流れです。買取を選ぶと、買主を探す工程がまるごと消えます。売却活動の期間が読めないことが、実家の売却で予定が立たなくなる主な原因です。

引き渡しが済んだら、売却益が出た場合は翌年に確定申告を行います。必要書類と手順は売却後の確定申告が、税額の考え方は実家売却でかかる税金がそれぞれ担当します。

実家の売却は相続の前と後、どちらが得?

住まなくなった日と相続開始日の2つの起点から伸びる期限を並べ、相続税申告の10か月が最初に来ることを示した時間軸図
同じ「3年」でも起点が違えば残り時間は変わる。相続後は10か月の申告期限が最初に来る(出典: 国税庁および法務省の各ページを基に当社整理)

相続の前と後のどちらで売るかは、相続人の人数と、使いたい特例の起算日で決まります。実家の売却には起点の違う2本の時間軸があり、親が生きているうちに売る場合は「住まなくなった日」、相続してから売る場合は「相続開始日」がそれぞれの起点になります(国税庁 No.3302No.3306、2026年8月時点)。

相続の前に売る場合|起点は「住まなくなった日」

親が売主として売る場合、時計は親が実家に住まなくなった日から動き始めます。居住用財産の3,000万円の特別控除は、以前住んでいた家屋については住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る場合に限って使える制度です(国税庁「マイホームを売ったときの特例」、令和7年4月1日現在法令等・2026年8月時点)。

当社はこの3年を、施設入居をきっかけに実家が空いた家庭にとって最も見落とされやすい期限だと見ています。相続はまだ先の話でも、控除の時計はすでに動いているからです。親が施設に移った日、あるいは実家が空いた月を先に確定させておけば、そこから逆算して売却の相談時期を決められます。適用条件の細かい要件は3,000万円特別控除の適用条件で確認してください。

相続の後に売る場合|起点は「相続開始日」

相続してから売る場合、期限は相続開始日を起点にまとめて動き出します。被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例は、相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること、売却代金が1億円以下であることが要件で、制度自体も令和9年12月31日までの譲渡が対象です(国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」、2026年8月時点)。

同じ起点から、相続税の申告期限も動きます。申告は被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内です(国税庁「相続税の申告と納税」、2026年8月時点)。相続税の納税資金を売却代金でまかなうつもりなら、10か月が事実上の売却期限になります。まず納税の要否を早い段階で確認し、必要であれば10か月に間に合う売り方から逆算してください。

期限の全体像|起点が違う2本の時間軸を1枚に

実家の売却では、この2つの起点が並走します。国税庁と法務省の公開ページを1本の時間軸に整理したものが次の表です。

起点 期限 何の期限か 深掘り先
住まなくなった日 3年を経過する日の属する年の12月31日 居住用財産の3,000万円特別控除 特別控除の適用条件
相続開始日 翌日から10か月 相続税の申告・納税 実家売却の税金
相続開始日 取得を知った日から3年 相続登記の申請義務 名義変更の手順
相続開始日 3年を経過する日の属する年の12月31日 空き家の3,000万円特別控除 特別控除の適用条件
相続税の申告期限 翌日以後3年を経過する日 取得費加算の特例 実家売却の税金

データ出典: 国税庁および法務省の各ページを基に当社整理(2026年8月時点。各制度の出典は本文中にリンク)。

要点: 親が健在なら時計は「住まなくなった日」から、相続後なら「相続開始日」から動きます。自分がどちらの時間軸に乗っているかを先に決めれば、あと何か月あるかが計算できます。

実家を売る方法は?仲介・買取・更地渡しの選び分け

相続人の人数や期限までの残り時間などの条件から仲介・買取・更地渡しのどれに進むかを示した分岐フロー図
自分の条件に当てはまる行をたどると向く売り方が絞れる。5条件のうち3条件で買取が最適になる(出典: 当社の買取査定における確認手順)

実家を売る方法は仲介・買取・更地渡しの3つで、相続人の人数と期限までの残り時間で選び分けます。仲介は不動産会社に買主を探してもらう方法、買取は不動産会社が直接買主になる方法、更地渡しは建物を解体して土地として売る方法です。当社が買取査定で使っている判定の目安が次の表です。

条件 仲介 買取 更地渡し
相続人が1人・期限に余裕あり・建物が使える
相続人が2人以上・期限まで1年未満
相続人が3人以上・全員が遠方 ×
建物が老朽化して買い手がつかない ×
隣地の所有者に売れる見込みがある

データ出典: 当社の買取査定における確認手順に基づく(2026年8月時点)。

仲介|時間をかけられるなら価格が伸びやすい

仲介は市場に広く売り出す方法なので、買主同士の比較が働けば価格は伸びます。一方で、いつ買主が現れるかを売主側で決められません期限に余裕がある家庭ほど仲介の利点が生きます。内覧のたびに現地へ行けるか、草木の管理を続けられるかも、遠方の実家では現実的な検討材料です。

買取|期限が近い・共有者が多い場合に確実

買取は不動産会社が直接買主になるため、買主を探す期間がなくなり、引き渡し日を先に決められます。期日が決まっている売却では、価格の高さより日程の確実性が効きます。当社が相場価格を提示できるのは、購入意欲の高い不動産投資家と常時300名以上つながっており、買い取った後の出口を先に見込めるからです。

更地渡し|解体費と固定資産税の扱いに注意

建物が使えない状態であれば、解体して土地として売る方法もあります。ただし解体費は売主の持ち出しになり、住宅を取り壊すと土地の固定資産税の扱いも変わる点に注意が必要です。解体費の相場は家の解体料金が、税額が上がる条件は固定資産税が6倍になるのはいつからかが扱っています。解体してから売れ残ると、費用をかけたうえに税負担が増えますので、更地にする前に買い手の見込みを確かめてください。

売れないときはどうする?

売却活動を始めても内覧が入らない場合、値下げの前に確かめる順番があります。まず価格が相場から離れていないかを別の会社の査定で照合し、次に募集条件(引き渡し時期・家財の扱い・契約不適合責任の免責)を緩められないかを見ます。ここまでで動かないときは、市場で買主を探す前提そのものを変えて、買取や隣地への打診に切り替える段階です。

相続で取得した不動産全般の進め方は相続した不動産を売却する手順にまとめています。

要点: 売れないときに最初に下げるのは価格ではなく、売り方の前提です。値下げは最後の手段で、価格・条件・売り方の順に見直すのが先です。

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仲介で買い手がつかなかった実家も、投資家への出口があるため買い取れます。

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兄弟がいる実家と一人っ子の実家で、進め方はどう変わる?

相続人1人・2人・3人以上で空き家の特別控除額が3,000万円から2,000万円へ下がることを示した棒グラフ
相続人が3人以上になると控除の上限が2,000万円に下がるため、分け方を決める前に手取りの試算が要る(出典: 国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」)

相続人が複数いる実家は全員の合意がなければ売れず、人数が3人以上になると使える控除の上限も下がります。共有になった不動産の売却には共有者全員の意思表示が要るため、話し合いが止まると手続き自体が動きません。人数によって取るべき順序が変わります。

相続人 先にやること 進め方の目安
1人 相続登記 期限だけを管理し、単独で売り方を決められる
2人 売る・売らないの方針合意 代表者を決めて窓口を1本化する
3人以上 分け方(換価分割か持分か)の合意 控除の上限が下がる前提で手取りを試算する

データ出典: 当社の買取査定における確認手順に基づく(2026年8月時点)。

兄弟がいる場合|合意の順序と「3人以上」の分岐

兄弟がいる実家では、価格の話より先に「売るのか、残すのか」を決めてください。方針が割れたまま査定に進むと、金額が出てから振り出しに戻ります。方針が固まったら、窓口になる代表者を1人決めて、不動産会社とのやり取りを集約するのが順序です。

人数には税制上の分岐もあります。空き家の3,000万円特別控除は、令和6年1月1日以後に行う譲渡で、相続または遺贈により取得した相続人の数が3人以上である場合は控除額が2,000万円になります(国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」、2026年8月時点)。兄弟の人数は、手取り額そのものを左右する条件です。分け方を決める前に、人数を前提にした手取りを一度試算しておいてください。適用条件は3,000万円特別控除の適用条件が、遺産分割や換価分割を含む相続不動産全般の手順は相続した不動産を売却する手順が担当します。

一人っ子の場合|合意は不要でも期限は同じ

相続人が自分だけであれば、合意形成に時間を取られません。その代わり、期限の管理も相談相手も自分ひとりになります。止める人がいないぶん、着手そのものが後回しになりがちです。

一人で進める場合は、相続登記・納税・売却の3つを同じカレンダーに置き、どれから着手するかを最初に決めておくと動きが止まりません。相続した家に絞った進め方は相続した家を売却するときの進め方にまとめています。

実家を売る前に確認しておくことは?

実家を売る前に確認しておくのは、親の判断能力・名義・土地の境界・残った家財の4点です。この4点はいずれも、確認が遅れると契約日や引き渡し日そのものを動かしてしまう項目です。査定の前に手をつけておけば、条件交渉の段階で慌てずに済みます。

親が売主になる場合は判断能力の確認が先

親が存命で親名義のまま売る場合、売買契約を結ぶのは親本人です。判断能力が不十分になっていると契約行為が難しくなるため、法律は判断能力の程度に応じて「後見」「保佐」「補助」の3つの制度を用意しています(法務省「成年後見制度Q&A」、2026年8月時点)。

当社は、この確認を売却の可否ではなく着手時期の判断材料として扱っています。制度の利用には家庭裁判所への申立てが要り、その間は売却が止まるからです。親と実家の話ができる状態のうちに方針だけでも共有しておけば、後の手続きは短く済みます。個別の判断や申立ての要否は、司法書士など資格のある専門家へご相談ください。

名義・境界・家財の3点は査定前に把握しておく

残る3点は、いずれも知らないまま進めると引き渡し直前に露見する種類の項目です。名義は登記簿で、境界は測量図と現地の境界標で確認します。境界がはっきりしない土地は、買主から測量を求められて引き渡しが延びることがあります

家財については、片付けてから売るか、残したまま売るかで段取りが変わる点に注意してください。片付けの要否の判断は売却前の片付けは必要かの判断基準が、家具や家電が残ったままの状態の扱いは残置物とは何かが担当します。手放したあとの気持ちの整理については実家売却で後悔しないための考え方をご覧ください。

実家を確実に手放すなら当社の買取くんへ

期限が近い実家や買い手のつかない実家は、直接買い取る会社に相談すると引き渡しまでの日程を組み立てやすくなります。買取くん(株式会社リアテクス)は空き家や訳あり物件を直接買い取るサービスで、無料査定は最短6時間、現金化は最短3日、仲介手数料は0円です。

当社は、家財の片付けを売却の前提条件だとは考えていません。大阪府堺市では、相続した実家を生活用品が残ったままの現況で1,200万円で買い取った実績があります。ご家族が持ち帰りたい家具だけを回収し、残りはそのままお引き渡しいただきました。片付けの見通しが立たないことは、売却の相談を先送りにする理由になりません。

一方で、買取は市場で買主を探す方法ではないため、時間をかけて売る場合と比べて価格が下がることがあります。その仕組みと向き不向きは不動産買取のデメリットと向き不向きで詳しく説明しています。価格を優先するのか日程を優先するのかを決めたうえで選んでください。

なお、税額の判定や登記の可否は個別事情で変わります。具体的な金額や手続きの可否は税理士・司法書士へご相談ください。名義の状態から整理し直したい場合は、土地の名義変更の完全ガイドをあらためて確認するところから始めるのが近道です。

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実家の売却に関するよくある質問

実家の売却にはどれくらいの期間がかかりますか?

売り方によって大きく変わります。仲介の場合は買主が現れるまでの期間を売主側で決められないため、募集を始めてから引き渡しまでの総日数は事前に確定できません。買取の場合は買主を探す工程がないため日程を先に決められ、当社では最短3日での現金化に対応しています。期限のある売却では、査定の段階で「引き渡しをいつにできるか」を各社に確認しておくと比較しやすくなります。

兄弟のうち一人が売却に反対している場合はどうなりますか?

共有になっている不動産は共有者全員の意思表示がないと売れないため、一人が反対していれば実家そのものの売却は進みません。取りうる方法は、反対している人の持分を他の相続人が買い取る、逆に自分の持分だけを手放す、あるいは話し合いがまとまらない場合に共有物分割請求という法的な手続きに進む、の3方向です。まずは反対の理由が価格なのか時期なのかを切り分けると、合意できる範囲が見えてきます。

実家の査定は複数の会社に依頼したほうがよいですか?

複数社に依頼することをおすすめします。1社だけでは提示された金額が相場の範囲内なのかを判断できず、また仲介と買取では価格の考え方そのものが違うためです。依頼する際は、同じ情報(所在地・築年数・面積・家財の状態・希望の引き渡し時期)を各社に渡すと、条件をそろえた比較ができます。当社の無料査定は最短6時間でお返ししています。

親が元気なうちに、子どもが代わりに実家を売ることはできますか?

売買契約の当事者は所有者である親本人になるため、子どもが独断で売ることはできません。親の意思がはっきりしている場合は、委任状によって子どもが手続きを代理する形が取れます。判断能力が不十分になっている場合は成年後見制度の利用が前提になり、家庭裁判所への申立てから選任までに一定の期間がかかります。どの方法が使えるかは親の状態によって変わるため、早い段階で司法書士へ相談してください。

まとめ

実家の売却は、名義の確認から始めて査定・売り方の決定・売却活動・契約・引き渡しへと進みます。相続の前に売るなら「住まなくなった日」、相続してから売るなら「相続開始日」が期限の起点になり、自分がどちらの時間軸に乗っているかで残り時間が決まります。相続人が複数いる場合は、価格の話より先に売るかどうかの方針を合意し、代表者を決めて窓口を1本化してください。

まずは登記簿で名義の状態を確かめ、実家が空いた日付を書き出すところから始めましょう。その2つがわかれば、いつまでに何を決めればよいかが計算できます。

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