「家を解体する前に、何から始めればいいんだろう」 「解体の届出って、業者が全部やってくれるのかな…」
家の解体を考えている方は、このような疑問をお持ちではないでしょうか。日立市のよくある質問にも「建物を解体する際は、どのような届出が必要ですか」という問いがあります。答えは、床面積80平方メートル以上なら、着工予定日の7日前までに建設リサイクル法の届出が要るというものです(日立市)。
家を解体する前にすることは8つあり、この届出は施主の名前で出して、業者には委任状で提出を頼めます。8つの順番と、着工日から数えた準備期間を順にお伝えしますね。
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家を解体する前にすることは?着工までの8ステップ

8つを1から順に進め、届出と近所への挨拶は着工の7日前までに済ませます(出典: 環境省・千代田区・佐賀市・国土交通省ほか各自治体の案内を基に当社作成)
家を解体する前にすることは8つで、壊した後の土地の使い道を決めることから始め、届出と近隣への挨拶を済ませ、電気・ガス・水道などを止めて着工を迎えます。届出と挨拶には「着工の何日前まで」という締め切りがあるため、この順番で進めると間に合います。
- 壊した後の土地をどう使うか決める
- 登記で名義と抵当権、相続人を確かめる
- 複数の業者から見積もりを取る
- 解体業者と契約する(補助金を使うなら交付決定の後)
- 家具や家電などの家財を片付ける
- 着工の7日前までに建設リサイクル法の届出を出す
- 近所へは着工の7日前までに挨拶する
- 電気・ガス・水道などを止める
1. 壊した後の土地をどう使うか決める
更地にしたあと、建て替えるのか、持ち続けるのか、売るのかを家族で決めます。建て替えなら新居の工事日から、売るなら引き渡しの日から着工日を逆算できます。売るつもりなら、建物を残したまま売る場合の価格とも並べてから壊すかを決めましょう。壊した家は元に戻せないんです。
2. 登記で名義と抵当権、相続人を確かめる
解体の契約や届出は、建物の持ち主の名前で進めます。法務局で登記事項証明書を取り、名義が亡くなった親のままになっていないか、抵当権(ローンの担保として付ける権利)が残っていないかを確かめましょう。工事の後に出す滅失登記(取り壊した建物の登記を閉じる手続き)も、この名義で進めます。相続人が複数いるなら全員で話し合ってから業者に連絡し、個別の事情は司法書士にご相談ください。
3. 複数の業者から見積もりを取る
見積もりは複数の解体業者から取り、廃材の処分費やアスベストの調査費が別の行で書かれているかを見比べます。届いた金額は、家の解体費用の目安と見積もりの見方と照らし合わせると、高すぎないか判断しやすくなります。補助金を使うなら、この見積書を添えて申請する流れです。下関市も佐賀市も、申請書類に業者の見積書の写しを挙げています(下関市・佐賀市)。
4. 解体業者と契約する(補助金を使うなら交付決定の後)
補助金を使うなら、契約は交付決定の知らせを受け取った後です。佐賀市は、交付決定書を受け取る前に契約・着手した解体工事を助成の対象外にしています。自分の市区町村の制度は、空き家の解体補助金の条件と申請の流れで探し方から確かめられます。
補助金を使わないなら、見積もりを比べてそのまま契約して構いません。業者が都道府県に解体工事業の登録をしているか、80㎡以上の工事なら契約書に解体とリサイクルの費用が書かれているかも見ます(環境省)。
5. 家具や家電などの家財を片付ける
家具・衣類・食器などの家財は家庭から出るごみ(一般廃棄物)の扱いで、着工前に持ち主が処分します(国土交通省ほか「建物の解体工事に必要な主な手続き」)。エアコン・テレビ・冷蔵庫と冷凍庫・洗濯機と衣類乾燥機の家電4品目は、家電リサイクル法のルートで出します。家電リサイクル法とは、この4品目を販売店が引き取り、メーカーがリサイクルする仕組みを定めた法律です。
片付けに手が回らないときは、家財をどこまで片付けるかを見れば、運び出す物と解体業者に任せる物の線引きがわかります。
6. 着工の7日前までに建設リサイクル法の届出を出す
床面積の合計が80㎡以上の家は、着工の7日前までに施主の名前で建設リサイクル法の届出を出し、業者に頼むときは委任状を渡します(千代田区)。建設リサイクル法とは、解体で出る木材やコンクリートを分けて再利用するための法律です。届け出るのは、「分別解体」(廃材を種類ごとに分けながら壊すこと)の計画です。
あわせて業者が、アスベスト(石綿)の事前調査をします。アスベストは吸い込むと肺の病気の原因になる繊維状の鉱物で、2006年9月から使用が禁止されました。石綿の事前調査とは、工事の前に図面と目視で、建材に石綿が含まれていないかを調べることです。2006年9月1日以降に着工したと書類で確かめられる家は、目視を省けます(厚生労働省)。
施主は調査の費用を負担するなどして協力し、吹付け石綿などを取り除く家では作業の14日前までに別の届出も出します(環境省・益田市)。
7. 近所へは着工の7日前までに挨拶する
近所への挨拶は、着工の7日前までが目安です。東京の区には、解体前の近隣への説明を要綱で定め、時期と範囲を決めているところがあります。
| 区 | 説明する時期 | 説明する範囲 |
|---|---|---|
| 江東区・台東区 | 工事開始の7日前まで | 敷地の境から建物の高さと同じ距離(10m未満なら10m) |
| 世田谷区 | 工事開始の3日前まで | 建物の高さの2倍(最大30m) |
| 葛飾区 | 工事開始の7日前までのできるだけ早い時期 | 規模の大きい工事はできる限り広く |
データ出典: 江東区・台東区・世田谷区・葛飾区の事前周知の案内を基に当社作成
範囲は区によって「建物の高さ程度」から「高さの2倍」まで開きがあります。要綱の無い地域でも、工事の期間・作業時間・連絡先を伝える点は同じなので、業者がどこまで回るかを聞いておきましょう。
8. 電気・ガス・水道などを止める
電気・ガス・電話・インターネットは、自分で各契約会社へ停止を申し込みます。ガスは、習志野市のように敷地の境でガス管を切る工事を申し込む例もあります。
水道は解体中の散水に使うことがあるため、前掲の益田市も止める日を業者と相談するよう案内しています。水道管の切り離しは市区町村が指定した水道工事の業者しかできず、解体業者には頼めません(いわき市水道局)。浄化槽がある家は、汲み取りをして、使用をやめてから30日以内に廃止の届出を出します(鹿児島市)。
解体の届出は誰が出す?建設リサイクル法の届出は施主の名前で出す

施主が自分で動く手続きと業者が自分の名前で出す4つを分け、委任状で頼む届出の名義を示しました(出典: 環境省・千葉県・益田市・警察庁・いわき市水道局・鹿児島市の案内を基に当社作成)
床面積の合計が80㎡以上の家なら、建設リサイクル法の届出は着工の7日前までに施主の名前で出す決まりで、業者には委任状を渡せば提出を頼めます(環境省・千葉県)。業者が代わりに出しても、義務を負うのは工事を頼む施主(発注者)です。
延床面積とは、1階と2階など各階の床面積を合わせた広さのことです。たとえば延床面積30坪(約99㎡)の木造(柱や梁を木で組んだ家)の2階建ては、80㎡を超えるので対象です。延床面積24坪(約79㎡)までなら対象外です。
解体前の手続きは、名義と動く人で次の3つに分かれます。
| 手続き | 出す人 | 期限 | 対象になる家 |
|---|---|---|---|
| 施主の名前で出す | |||
| 建設リサイクル法の届出 | 施主(委任状で業者に頼める) | 着工の7日前まで | 床面積80㎡以上 |
| 特定粉じん排出等作業の届出 | 施主 | 作業の14日前まで | 吹付け石綿などを取り除く家 |
| 浄化槽の廃止届 | 施主 | 使用をやめて30日以内 | 浄化槽がある家 |
| 業者が出す | |||
| 建築物除却届 | 解体業者 | 着工の前まで | 解体部分が10㎡を超える家 |
| 石綿の事前調査・結果の報告 | 元請の解体業者 | 着工の前 | 調査は全部、報告は80㎡以上 |
| 建設工事計画届 | 元請の解体業者 | 作業の14日前まで | 吹付け石綿などがある家 |
| 道路使用許可 | 工事をする業者 | 着工の前 | 道路に車両を停めて作業する場合 |
| 施主が申し込み、作業は専門の業者 | |||
| 電気・ガス・電話の停止 | 施主が各契約会社へ | 着工の前 | すべての家 |
| 水道の停止・給水管の撤去 | 施主が申請、工事は指定業者 | 停止日は業者と相談 | 水道を引いている家 |
| 家財の処分 | 施主 | 着工の前 | 家財が残る家 |
※ 表は横にスクロールできます。
データ出典: 益田市「建物の解体に関する届出・手続き等について」・警察庁(道路使用許可)のほか、前掲の環境省・いわき市水道局・鹿児島市の案内を基に当社作成
業者が自分の名前で出すのは、表の「業者が出す」4つだけです。建設リサイクル法の届出は、業者に提出を頼んでも名義は施主のままで、電気・ガス・水道は自分で連絡しないと止まりません。業者に任せるなら、委任状に署名する日と役所へ出す予定日を見積もりの段階で聞いておきましょう。
解体前の準備期間は?契約から着工まで少なくとも7日、石綿の除去があれば14日

着工日から7日前・14日前を数えて締め切りを決め、工事後は取り壊しの日から1か月以内に滅失登記をします(出典: 環境省・江東区・台東区・世田谷区・佐賀市・ひたちなか市の案内と、工事日数を公開している3社の目安を基に当社作成)
準備期間は、業者と契約して届出を出してから着工まで少なくとも7日、吹付け石綿などを取り除く家は14日を見込みます。補助金を使うなら、その前に申請から交付決定までを待つ期間が加わります。
着工日から逆算すると、いつまでに何を終える?
| 時期 | すること | 当てはまる家 |
|---|---|---|
| 契約の前 | 補助金の交付決定を受ける | 補助金を使う家 |
| 着工の14日前まで | 特定粉じん排出等作業の届出、工事の標識(江東区・台東区の要綱) | 届出=吹付け石綿などを取り除く家/標識=江東区・台東区の木造以外の家 |
| 着工の7日前まで | 建設リサイクル法の届出、近所への説明・木造の工事標識(江東区・台東区などの要綱) | 届出=床面積の合計が80㎡以上の家/説明・標識=要綱のある区の家 |
| 着工の3日前まで | 近所への説明(世田谷区) | 世田谷区で対象の工事 |
データ出典: 江東区・世田谷区のほか、前掲の環境省・台東区・佐賀市の案内を基に当社作成
たとえば着工を20日に決めたら、建設リサイクル法の届出と近所への説明は13日まで、吹付け石綿を取り除く家の届出は6日までです。業者との契約と委任状は、さらにその前に済ませます。
固定資産税は毎年1月1日の状況で課税が決まります。賦課期日とは、この課税の基準になる1月1日のことです(総務省)。年をまたぐ工事で土地の税がいつからどれだけ上がるかは、更地の固定資産税で計算の仕方ごと確かめられます。
工事そのものは何日かかる?木造の一戸建てで1週間〜1か月ほど
工事の日数は、木造の一戸建てで1週間〜1か月ほどが目安です。公開されている目安を3社分並べると、ミツモアは30〜40坪の木造で1週間〜1か月程度、解体Do!は一般的な一戸建てで2週間、クラッソーネは50坪の家で2週間程度としています。
日数に幅が出るのは、家の造りや周りの状況のためです。クラッソーネは2階建ては平屋より長くなりやすいとし、ミツモアは周りの家と近い家は時間がかかることもあるとしています。足場を組んで建物と基礎を壊し、地面を平らにならす(整地)までの流れは、空き家を解体するときの工事の進み方で順に見られますよ。
自分の家の日数は、届出に添える工程表に書かれます(前掲の千代田区の案内)。契約の前に工程表をもらい、着工日と完了予定日を確かめておきましょう。
工事が終わったら1か月以内に滅失登記をする
取り壊しが終わったら、業者から取毀証明書(建物を取り壊したことを業者が証明する書類)を受け取ります。これを添えて、取り壊しの日から1か月以内に法務局へ滅失登記を申請します(ひたちなか市・前掲の益田市の案内)。滅失登記の手続きの手順に沿えば、自分で申請することもできます。建物を壊したことは、市区町村の固定資産税の担当にも連絡しておきましょう。
解体の段取りを始める前に、家を壊さず手放すなら買取くんへ
解体するか、建物付きのまま手放すかは、現地へ通う回数と先に払うお金、着工までの日数の3つで比べると決めやすいです。解体なら届出や挨拶を自分で進めることになるので、手放すなら段取りに入る前に決めましょう。売るつもりで壊すなら、建物を残したまま買い取ってもらう場合の価格を先に聞くと、解体費を払うかどうかを並べて判断できます。
自分で解体する場合、届出の名義、解体費の支払い、締め切りから逆算した段取り、工事後の滅失登記は、どれも施主に残ります。遠方に住んでいると、挨拶や立ち会いのたびに現地へ通うことになるんですよね。
買取くんは、解体する前の家を今の状態のまま買い取る現況買取で対応しています。現況買取とは、建物や家財を今の状態のまま買い取ってもらう方法です。壊さずに手放すので、解体の届出や近所への挨拶、工事の立ち会いはそもそも発生しません。売買による所有権移転登記は提携の司法書士が担当し、必要に応じて提携の弁護士・土地家屋調査士がサポートします。
解体が必要な家は解体費を買取価格に見込んで決めるため、解体費を先に払う必要はありません。その分、更地にしてから仲介で買い手を探す場合より、受け取る金額は低くなりやすいので、そこも並べて比べてくださいね。無料査定は最短6時間以内(水曜・日曜は次の営業日の対応)なので、工事を始める日を決める前に価格を聞けます。当社は解体工事を請け負っていないため、壊すかどうかを決める前の家を建物付きのまま査定しています。傾きや老朽化、アスベストの疑いがある家も、解体せずに査定・買取の対象です。
向いているのは、次のような方です。
- 遠方に住んでいて、届出や挨拶、立ち会いの日程を組みにくい方
- 相続人どうしで壊すか残すかを話し合う前に、建物付きの価格を判断材料にしたい方
- 解体費を先に払うより、壊す前の家の価格を確かめたい方
建て替えの予定が決まっている方や、更地にしてから売る段取りがついている方は、この記事の手順どおり解体業者と進めるのが早道です。
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家を解体する前によくある質問
解体前の近隣への挨拶はどこまで回る?
江東区・台東区・世田谷区の要綱では、建物の高さ程度(10m未満なら10m)から高さの2倍(最大30m)までが範囲です。要綱の無い地域は、業者と範囲を決めます。台東区の手引きは、留守の家には時間や曜日を変えて何度か訪ね、工事の開始日と終了予定日を伝えるよう求めています(台東区「解体工事の手引き」)。
解体前にお祓いは必要?
お祓いは届出のような法律上の手続きではないため、するかどうかは家族で決めて構いません。行うなら、着工日が決まった段階で神社と日程を合わせましょう。
解体前に建物の写真を撮っておくべき?
撮っておくと役立ちます。佐賀市のように、補助金の完了後の書類として工事の前・途中・後の写真を求める自治体があります(佐賀市の解体助成の案内)。隣家との境の塀や外壁も撮っておくと、工事の後に業者と状態を確かめる材料になりますよ。
解体する前の古い家でも、そのまま買取くんで査定してもらえる?
可能です。築年数が古く、解体するつもりだった家も、建物を残したまま査定しています。査定は無料なので、壊す前に価格を聞いてから解体するかを決められます。フォームのほか電話(受付10:00〜19:00、水・日曜定休)でも受け付けていますので、建物の今の状態をそのままお伝えください。
まとめ
家を解体する前にすることは8つで、床面積の合計が80㎡以上の家は着工の7日前までに施主の名前で建設リサイクル法の届出を出します。除却届や石綿の報告は業者が出しますが、届出の名義と電気・ガス・水道の停止は施主の側に残るんです。着工日が決まったら、7日前・14日前を数えて、委任状を渡す日、近所を回る日、ライフラインを止める日を業者と決めましょう。
買取くんは年間500件以上の問い合わせを受けている空き家の買取サービスで、解体する前の家を建物付きのまま査定しています。遠方に住んでいて届出や立ち会いの段取りを組みにくい方は、解体業者に見積もりを頼む前に価格を聞いておくと、壊すかどうかを比べやすくなります。
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