「家の解体の前に、家具や家電はどこまで片付ければいいの?」 「タンスや冷蔵庫は、置いたまま解体業者に頼めないかな…」
解体の見積もりを頼む前に、このような疑問をお持ちではないでしょうか。家の中のものは、建物といっしょに壊せるものと、住んでいた人が先に出すものにわかれるんです。家具を置いたまま頼める条件や、家電・消火器の出し先まで順にお伝えします。
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家の解体前に家財を片付けるのはなぜ?処分の責任が所有者にあるから

同じ家の物でも、家の中の家財と壊して出る廃材で、処分する人とごみの種類が分かれます(出典: 環境省「建築物の解体時等における残置物の取扱いについて(通知)」平成30年を基に当社作成)
解体前に片付けるのは家具・家電・衣類など住んでいた人が置いた家財で、キッチンや建具など建物の部分は残します。家財の処分は所有者の責任なので、着工までに自分で運び出すか、家庭のごみを運ぶ許可を持つ業者に別料金で処分を頼みます。
この線引きは環境省の通知にあり、解体で出る廃棄物は工事の元請業者、家に残されたものは持ち主が処分すると分けています。
建築物の解体を行う際には、解体前に当該建築物の所有者等が残置物を適正に処理する必要がある。 (環境省「建築物の解体時等における残置物の取扱いについて(通知)」平成30年)
壁や柱を壊すのは解体業者の仕事でも、家の中のものまで引き受ける決まりにはなっていないんです。着工の日までに家の中を空にしておくのが基本で、物が残っていると着工が遅れたり別料金がかかったりすることがあります。
届出や近隣への挨拶など、片付けの次にすることにも順番があります。片付けはその最初の段取りなので、着工の日から逆算して早めに始めましょう。
残置物とは?建物と一緒に壊す物との違い
残置物とは、家の持ち主や住んでいた人が、解体のときに家の中へ残した家具・家電・日用品のことです。壁や柱を壊して出る木くずやがれきは「解体物」と呼ばれ、こちらは解体業者の担当です。
2つは、ごみの種類も違います。家庭から出るごみは一般廃棄物で、市区町村が集め方や処分のルールを決めています。いっぽう産業廃棄物とは、工事など事業で出るごみのことで、解体物の多くがこちらに当たります。
たとえば布団や衣類は残置物なので一般廃棄物、床板を壊して出た木くずは解体物なので産業廃棄物です。同じ家から出るものでも、運べる業者の許可がわかれるんですね。
どこまで片付ける?キッチンや建具は残し、家具・家電・日用品は運び出す

「家に固定されていて外すと使えなくなるか」から順にたどると、残す物・窓口へ出す物・運び出す物に分かれます(出典: 環境省 平成26年通知・平成30年通知を基に当社作成)
残してよいのはキッチン・浴室・建具など家に取り付けた部分で、家具・家電・衣類・布団・物置の中身は運び出します。迷うものは、外しても使えるものかどうかで分けましょう。
| 区分 | 主な物 | 誰が処分するか |
|---|---|---|
| 家に取り付けた部分 | システムキッチン・ユニットバス・床暖房パネル・建具 | 解体業者(そのまま残す) |
| 住んでいた人が置いた家財 | タンス・ベッド・衣類・食器・布団・物置の中身 | 所有者(着工前に運び出すか、許可を持つ業者へ) |
| 専用の窓口へ出す物 | 家電4品目・パソコン・消火器・ガスボンベ・灯油 | 所有者(品目ごとの窓口へ先に出す) |
データ出典: 環境省 平成26年通知・平成30年通知を基に当社作成
建物と一緒に壊して処分される物
システムキッチンや浴室のユニットバス、床暖房のパネルのように、家に固定されていて外すと使えなくなるものは建物の一部です。残置物には当たらず、解体業者が壊して処分します。
庭の物置やブロック塀をいっしょに壊すかは、見積書に項目があるかで確かめましょう。
解体前に運び出す家財と迷いやすい物
タンス・ベッド・本・食器・布団・調味料・物置の中身など、住んでいた人が持ち込んだものは運び出す側です。迷いやすいものは次のように分けます。
- エアコン:壁に付いていても家電4品目なので、外して出し先を決めます
- 照明器具・カーテン:外して使えるものは家財として運び出します
- 判断がつかないもの:見積もりのときに解体業者へ確かめます
相続放棄を考えている場合は、家財を処分する前に相続放棄した家をどこまで片付けてよいかを確かめておきましょう。
捨てる前には、権利証(登記識別情報)・通帳・写真・形見をとり分けます。解体が始まるととり出せません。
タンスなどの家具を置いたまま解体を頼める?家庭のごみを扱う許可がある業者なら別料金で可能

置いたまま頼めるかは業者の許可で分かれ、見積書では処分の項目・処分する人・引き取らない物・追加費用を確かめます(出典: 環境省 平成30年通知を基に当社作成)
置いたまま頼めるのは、家庭のごみを扱う許可や委託を持つ業者が、家財の処分を別料金で引き受ける場合です。一般廃棄物処理業の許可とは、家庭から出るごみを運んだり処分したりするための市区町村の許可のことです。
産業廃棄物の許可しか持たない解体業者は、そのままでは家財を引き取れません。環境省の通知は次のとおりです。
残置物が一般廃棄物である場合、その処理を受託する者にあっては、産業廃棄物処理業の許可を取得していることのみでは足りず、市町村からの当該残置物の処理に係る委託又は一般廃棄物処理業の許可を受けなければならない (環境省 平成30年通知)
置いたまま頼めるかの答えが業者でわかれるのは、この許可の有無が違うからです。解体業者には、誰がどの許可で家財を処分するかを尋ねると話が早いですよ。
置いたまま頼むと費用が上がりやすいのはなぜ?
当社では、家財の仕分けと運び出し、許可を持つ業者への受け渡しが、壊す作業とは別に加わるためと見ています。家財の処分費が解体費用の内訳のどこに入っているかを見積書で分けて見ると、総額の増え方がわかります。解体業者が許可を持たないときは、手配先の分がどの行に入っているかも探してみてください。
置いたまま頼むなら見積書で確かめること
たとえば見積書に「残置物処分 一式」とだけ書かれていたら、次の4点を業者に聞いてみてください。
- 残置物の処分が、解体費と別の項目で書かれているか
- 家財を処分するのは誰か(一般廃棄物処理業の許可か、市区町村の委託を持つ業者か)
- 家電4品目や消火器など、引き取らないものが書かれているか
- 当日に家財が増えていた場合、追加の費用がどう決まるか
⇒ 答えを書面でもらっておけば、後から請求が増えるのを防ぎやすくなります。
解体前に自分で出し先を決める物は?家電4品目・パソコン・消火器など

表の品目を「誰が引き取るか」で並べ替え、着工前に窓口へ出す物と、自治体や片付け業者へ回す物を分けました(出典: 経済産業省・消防庁・横浜市・名古屋市・大阪市・神戸市の案内を基に当社作成)
家電4品目・パソコン・消火器・ガスボンベ・灯油は、粗大ごみや解体の廃材としては出せません。購入した店やメーカーなど、品目ごとの窓口へ着工前に出しておきます。
| 品目 | 市区町村のごみ収集 | 出し先 |
|---|---|---|
| 家電4品目 | 粗大ごみでは収集しない(横浜市など) | 購入した店(買い替えなら新しく買う店) |
| パソコン | 粗大ごみでは収集しない(横浜市など) | メーカーの回収窓口 |
| 消火器 | 一般廃棄物として出せない | 販売店などの特定窓口・指定引取場所・ゆうパック回収 |
| LPガスボンベ | 収集しない(名古屋市・大阪市) | 販売店、または府県のLPガス協会 |
| 灯油・塗料 | 中身が入ったままは出せない(名古屋市) | 販売店に相談 |
| 仏壇 | 粗大ごみ・大型ごみで収集(大阪市・神戸市) | 市区町村の粗大ごみ・大型ごみ |
| 家具・日用品(少量) | 粗大ごみ・普通ごみで収集 | 市区町村の粗大ごみ |
| 家具・日用品(家一軒分) | 一度に多い量は収集しない(横浜市) | 処理施設へ持ち込むか、許可・委託を持つ片付け業者 |
※ 表は横にスクロールできます。
データ出典: 経済産業省(家電)・同(パソコン)・消防庁・横浜市・名古屋市・大阪市・大阪市(手数料)・神戸市を基に当社作成
国と4つの市の案内を、誰なら引き取れるかで並べました。ルールは市区町村ごとに違うので、住んでいる市区町村の「収集しないもの」の一覧も確かめてください。
家電4品目とパソコンは購入店やメーカーへ
家電4品目は、エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の4つです。家電リサイクル法とは、この4品目を販売店が引き取り、メーカーがリサイクルする仕組みを定めた法律のことです。
料金は、メーカーごとのリサイクル料金と、店ごとの収集・運搬料金を合わせてかかります。購入した店がわからなければ市区町村の案内に従い、郵便局で料金を払って指定引取場所へ持ち込む方法もあります。
パソコンはメーカーが回収します。2003年10月以降に売られた「PCリサイクルマーク」付きの製品は無料で、それより前の製品は有料になることがあります(経済産業省)。
消火器・ガスボンベ・灯油は専用の窓口へ
消火器は一般廃棄物として出せません。販売店などの特定窓口に頼むか、メーカー営業所などの指定引取場所へ持ち込むか、ゆうパックでの回収を頼みます(総務省消防庁)。
LPガスのボンベは販売店か府県のLPガス協会へ、中身の入った灯油や塗料は販売店へ相談します。名古屋市は、灯油を布や紙に染み込ませて可燃ごみに出す方法も案内しています(名古屋市)。
片付けは誰に頼む?少量は自治体の粗大ごみ、家一軒分は許可を持つ片付け業者へ
少量の家具や日用品なら自治体の粗大ごみに出し、家一軒分は片付け業者に頼みます。片付け業者を選ぶときは、市区町村の一般廃棄物処理業の許可か委託を持っているかを確かめましょう。キッチンや建具など建物の部分は、解体業者に任せて大丈夫です。
家一軒分の量は粗大ごみの収集で出しきれる?
家一軒分は、ふだんの粗大ごみの収集だけでは出しきれないことがあります。横浜市は、一度にたくさん出るごみを市の収集から外しています。
引っ越しなどで一度に多量にでるごみは原則としてご自分で処理していただくことになっていますので、市の処理施設にご自分で持ち込むか、一般廃棄物収集運搬の許可を受けた業者に処理を依頼してください。(処理は有料) (横浜市「市では収集できないごみ」)
実家の片付けも、この「一度に多量にでるごみ」に当たることがあります。チラシや広告で見た不用品回収・遺品整理の業者も、許可や委託があるかを先に確かめてください。遠方で通えないなら、片付け業者に一括で頼むか、家財ごと家を手放すかを選びます。
片付けの費用は自治体と業者でどう違う?
自治体の粗大ごみは、品目ごとに市区町村が手数料を決めています。出す数がそのまま費用になるので、少量なら安く済みやすい方法です。
片付け業者に頼むときは、量・作業する人数・車の台数が見積書でどう計算されているかを見比べます。自治体の手数料と業者の費用を比べた残置物の処分費用の相場を見ると、どちらが安く済むか見当がつきます。
無許可の回収業者を見分けるには?
家庭のごみを回収できるのは、市区町村の許可か委託を持つ業者だけです。
ご家庭の廃棄物を回収するには、市区町村の「一般廃棄物処理業許可」や委託が必要です。「産業廃棄物処理業の許可」や「古物商の許可」では回収できません。 (環境省「廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!」)
巡回やチラシ・ネット広告で無料回収をうたう業者の中には、無許可の業者がいます。積み込んだ後に高額な料金を求められるトラブルも起きています(経済産業省)。
- 許可番号と、許可を出した市区町村を聞く
- 見積もりを書面でもらう
- わからなければ、住んでいる市区町村に問い合わせる
片付けの費用を先に払わずに手放すなら、家財ごと買い取る買取くんは合う?
家財の片付けと解体の費用を先に払わずに手放したい方には、家具や生活用品が残ったまま家を買い取る買取くんが合います。処分の費用は無料になるのではなく、買取価格に織り込む形です。
片付けてから解体・売却するか、家財ごと手放すかは、次の3つで比べると決めやすくなります。先に出ていくお金、自分が動く回数(現地に通う・業者を手配する)、受け取る金額です。自分で片付ければ処分費は抑えやすいものの、遠方だと通う回数がかさみます。片付け業者に一括で頼めば通う回数は減りますが、処分費を先に払い、その後に解体費もかかります。どちらの費用も手元にないなら、片付けと解体の費用を払えないときの選択肢から比べ始められます。自分で片付けても業者に頼んでも、お金が先に出ていく点は同じなんです。
いっぽう家財ごと手放すと、処分費や解体費は買取価格に織り込まれます。そのぶん受け取る金額は、片付けて解体してから売るより低くなりやすいです。
大阪府堺市の相続した実家では、売主に思い入れのある家具だけを運び出していただき、残りの生活用品は今の状態のまま1,200万円で買い取りました。売主が行ったのは、持ち出す家具を選ぶことだけです(残置物とそのまま売る方法)。公式サイト掲載のお客様の声には「そのまま生活用品も含めて買い取ってもらいたい」とあります。
当社は、生活用品が残ったままの空き家も、今の状態のまま買い取る形で対応しています。解体が必要な家なら解体費も価格に見込むため、売主が先に費用を払う必要はありません。
向いているのは、実家が遠く片付けに通えない方や、家一軒分の処分費の見積もりを前に手が止まっている方です。家財を整理しながら住み続けたい場合や、更地にしてから売る段取りが決まっている場合は、片付け業者や解体業者で進めるほうが合います。
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家の解体前の片付けについてよくある質問
木製のタンスなら、家の解体の廃材と一緒に処分してもらえる?
木製でも、住んでいた人が置いたタンスは残置物で、家庭から出たものなら一般廃棄物です。柱や床の木くずとは扱いがわかれるため、廃材といっしょに処分できるかは業者の許可や委託しだいです。
解体する家のエアコンは外しておく?
家庭用のエアコンは、壁に付いていても家電4品目に入ります。解体前に外し、購入した店などへ家電リサイクル法の手順で引き渡します。取り外しを頼むときも、引き取り先とリサイクル料金・収集運搬料金を先に確かめておきましょう。
解体前の仏壇や神棚はどうする?
仏壇は、粗大ごみとして出せる市があります。大阪市では仏壇を粗大ごみに出す手数料が1,000円で(大阪市)、神戸市では前もって申し込んでから出す有料の大型ごみです(神戸市)。供養をするかどうかは、家族や菩提寺と相談して決めましょう。
買取くんでは、片付けをせず家具や生活用品が残ったままの家でも査定を頼めますか?
可能です。家具や生活用品が残ったままの空き家も、今の状態のまま査定して買い取っています。査定は無料で、フォームのほか電話(受付10:00〜19:00、水・日曜定休)でも受け付けています。残っているものの量や家の傷み具合は、片付ける前のままお伝えください。
まとめ
家の解体前に片付けるのは住んでいた人が置いた家財で、キッチンや建具など建物の部分は残して解体業者に任せます。家具を置いたまま頼めるのは許可や委託を持つ業者に別料金で引き受けてもらう場合で、家電4品目や消火器は品目ごとの窓口へ先に出します。解体するか家財ごと手放すかは、家の解体料金の目安と並べて比べてみてください。
買取くんは、生活用品が残る空き家も今の状態のまま査定しています。運営する当社は東京都知事免許(1)第107888号の宅地建物取引業者です。買取くんは、遠方に住んでいて片付けに通う日程が組めない方に合う手放し方です。
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