「不動産会社に買取保証をすすめられたけど、これって何なんだろう」 「うちみたいな古い家でも使えるのかな」
買取保証は、決めた期間は仲介で売り、売れなければ事前に約束した価格で不動産会社が買い取る売り方です。使えるかどうかは、1社に絞った媒介契約を結べるかと、物件が会社の買取条件に合うかで先に決まります。使える条件と保証価格の決まり方、最初から買取に出す場合との比べ方まで扱います。
買取保証とは?一定期間の仲介と、売れなかったときの買取の2段構え

期限までに買主が現れれば成約価格、現れなければ契約時に書面で決めた保証価格が手取りになります(宅地建物取引業法34条の2第1項をもとに当社作成)
買取保証は、決めた期間は仲介で買主を探し、売れなければあらかじめ約束した価格で不動産会社が買い取る売り方です。最初に結ぶのは会社との媒介契約で、買主が見つかれば通常の仲介、見つからなければ会社自身が買主に変わります。1回の依頼に、出口が2つ。
戸建てのほかの売り方との並べ方は親記事の戸建て売却の売り方3つの比較に、買取と仲介そのものの差は買取と仲介それぞれの特徴にあります。
契約から期限までに何が起きるのか(時系列)
媒介契約とは、売主と不動産会社のあいだで結ぶ「買主を探してもらう契約」のこと。宅地建物取引業法34条の2第1項により、契約時に売り出す価額などを書いた書面が交付され、買取保証ではこの書面で「売れなかったときの買取価格」も定めます。
進み方は4つの節目に分かれます:
- 査定を受け、売り出し価格と保証価格の提示を受ける
- 媒介契約を結び、保証の期間と価格を書面で確定する
- 広告や内見を通じて、通常の仲介と同じように買主を探す
- 期限が来たら、事前に定めた価格で会社との売買に進む
たとえば4月に契約を結ぶと、期限までに買主が現れれば売買契約書の相手は個人、現れなければ不動産会社。⇒ 書類の流れは同じでも、代金を払う人が入れ替わります。
「売却保証」「買取保証付き仲介」との呼び方の違い
会社によって「売却保証」「買取保証付き仲介」と呼び名は変わりますが、中身は同じです。仲介が本線で、買取は期限の受け皿という二段構えは共通なので、確認するのは「期間」「保証価格」「対象条件」の3つです。期限を待たず会社が買主になる即時買取とは別物です。
得られるものと手放すもの|仲介・最初からの買取と並べて比べる

買取保証だけが契約の時点で下限を固定します(契約の相手と金額が決まる時点は宅地建物取引業法34条の2・40条をもとに当社作成)。買い取られる金額が仲介の成約価格より低くなる理由は、本文で説明します
買取保証では現金化の時期を先に決められる代わりに、期限後に買い取られる価格は仲介で成約した場合より低い水準で先に決まります。期限までに買主が見つかれば、その成約価格がそのまま手取りに乗ります。次の表は「何を差し出して何を得るか」で見てください。
| 比べる点 | 買取保証 | 最初からの買取 | 通常の仲介 |
|---|---|---|---|
| 契約する相手 | 買主か不動産会社 | 不動産会社 | 買主 |
| 受け取る金額の水準 | 成約価格か保証価格 | 会社の提示額 | 成約価格 |
| 金額が決まる時点 | 保証価格は契約時 | 査定・交渉時 | 成約時 |
| 現金化の時期 | 期限から逆算 | 早く読める | 買主次第 |
| 他社への切り替え | 期間中は難しい | 依頼前に比較 | 契約類型による |
| 仲介手数料 | 仲介なら要・買取は不要 | 不要 | 必要 |
契約する相手・金額が決まる時点・仲介手数料の行は、宅地建物取引業法34条の2・40条をもとに当社作成
2行目がいちばん効いてきます。保証価格は、買主が現れなかったときの下限として先に置かれる数字で、仲介で成約した場合の金額より低くなります。水準は買取価格の相場、弱点は不動産買取のデメリットで扱っています。
現金化の時期を先に決められる
期限と保証価格が先に決まっているので、住み替えの資金や相続の分割を逆算できます。しかも期限までは市場で買主を探せます。⇒ 上振れを残したまま、下限だけ先に固められるわけです。
売り出し中は不動産会社を切り替えにくくなる
買取保証は、専任媒介契約か専属専任媒介契約が前提です。専任媒介契約とは、1社だけに売却を任せ、他社へ同時に頼まない形の媒介契約のこと。最後はその会社が買主になる約束なので、同じ物件を並行して他社に当てられません。会社を変える判断も、期間の区切り待ちです。
買取になった場合の仲介手数料と、引渡し後の責任
買取に切り替わると買主は不動産会社です。買主を探してもらう仲介が挟まらないので、その局面では仲介手数料が発生しません。
もうひとつ変わるのが引き渡したあとの責任です。契約不適合責任とは、引き渡した物件が契約の内容と違っていたときに売主が負う責任のこと。宅地建物取引業法40条がこの特約の制限を置くのは、宅地建物取引業者が自ら売主となる売買契約に限られます。買取の局面では会社が買主なので、この制限はかかりません。つまり、売主の責任を免除する特約を契約で結べます。⇒ 買取だから責任が消えるのではなく、免責の特約が契約書に入っているかで決まります。契約の前に、その条項があるかを確かめておきましょう。詳しくは契約不適合責任とはへ。
買取保証の期間は何で決まる?土台になる媒介契約の有効期間

3か月の上限は媒介契約の有効期間に置かれた定めで、販売期間は会社ごとの取り決めです(宅地建物取引業法34条の2第3項・第4項・第9項をもとに当社作成)
買取保証で仲介を続ける期間は、土台になる専任媒介契約の有効期間に合わせて区切られます。法律が3か月までと定めているのは媒介契約の有効期間のほうで、保証の販売期間は会社ごとの取り決めです。契約書は、この2つを分けて読んでください。
依頼者が他の宅地建物取引業者に重ねて売買又は交換の媒介又は代理を依頼することを禁ずる媒介契約(以下「専任媒介契約」という。)の有効期間は、三月を超えることができない。 (宅地建物取引業法34条の2第3項)
⇒ 「3か月で売れなければ買取」と言われたら、どちらの期間かを分けて聞けます。
期間は更新できる。ただし申し出るのは売主の側
有効期間は依頼者の申出により更新でき、更新の時から3か月を超えられません(同法34条の2第4項)。会社が自動で延長するのではなく、売主が申し出て更新される形です。4月1日に結んだなら区切りは7月1日。そこで選べるのは、更新して仲介を続けるか、買取に進むか、売却をやめるかの3つです。
| 媒介契約の種類 | 有効期間の上限 | 業務報告の頻度 | レインズ登録の期限 |
|---|---|---|---|
| 一般媒介契約 | 法律上の定めなし | 法律上の定めなし | 法律上の定めなし |
| 専任媒介契約 | 3か月 | 2週間に1回以上 | 契約日から7日以内 |
| 専属専任媒介契約 | 3か月 | 1週間に1回以上 | 契約日から5日以内 |
対象: 媒介契約の3類型/集計方法: 法定値を条文から転記/データ出典: 宅地建物取引業法34条の2第3項・第5項・第9項、同法施行規則15条の10(登録期限に休業日数は算入しません)
売却活動が止まっていないかは、法定の報告で確かめられる
保証があるなら、熱心に売ってくれないのでは? 人柄ではなく、確かめられる項目として決まっています。業務の処理状況の報告義務は、専任媒介契約で2週間に1回以上、専属専任なら1週間に1回以上(同法34条の2第9項)。申込みがあれば遅滞なく報告が必要で(同第8項)、これらに反する特約は無効です(同第10項)。
⇒ 報告のたびに内見と問い合わせの件数を確認しておけば、期限が来てから気づかずに済みます。
期限が来たあとに何が起きるか
期限までに買主が現れなければ、事前に定めた保証価格で会社との売買契約に進みます。ここで見ておきたいのが買取の実行条件で、物件の状態が契約時と変わっていないことなどが定められています。
「期限が来たら無条件で買い取ってもらえる」と読まずに、実行の条件を締結の前に確かめてください。
買取保証はどんな物件で使える?対象外になりやすい家の条件
買取保証を使えるかどうかは、専任媒介契約を結べるか、物件が会社の買取条件に合うかで先に決まります。会社は期限が来たら自社で買い取るため、売り直せる見通しが立つかを見ています。対象エリア・築年・物件の種類・権利関係のどれかで線が引かれます。
買取保証の前提は専任媒介契約か専属専任媒介契約
最後は自社で買う前提なので、他社と並行して依頼する一般媒介契約は対象外になるのが通常です。すでに一般媒介で売り出しているなら、結び直す類型を提案の時点で聞いてください。
エリア・築年・物件の種類で線が引かれる理由
会社は買い取った後に自社で売り直すため、買い手が見込める地域か、直して売れる状態かが基準になります。ただし需要の有無は売主からは見えません。⇒ 口頭で聞くより、対象エリアと物件種別が公開ページや書面に出ているかを先に確かめるほうが早いです。
線の位置は会社ごとに違うので、最初の問い合わせで保証の対象になるかを聞いておきましょう。
権利関係で対象外になりやすい物件
次のような権利のついた不動産は、売り直しの見通しが立てにくいため、保証の対象から外れやすくなります。
- 再建築不可(今建っている家を取り壊すと、同じ場所に新しい家を建てられない土地のこと)
- 共有持分(1つの不動産を複数人で持ち合っているときの、自分の持ち分のこと)
- 借地権(他人の土地を借りて、自分の建物を建てている権利のこと)
たとえば再建築不可の家では買い手が住宅ローンを使いにくく、会社も次の買い手を見つけにくくなります。だから買い取る約束を先に出しにくいんです。
当社の買取くんは、こうした訳あり物件を仲介の期間を置かずに直接買い取っています。⇒ 対象外と言われた家にも別の出口がある、ということ。買取の流れは不動産買取の基本でまとめています。
\ 他社で断られた物件も買取可能 /
保証の対象になるか分からない段階でも大丈夫です。まずは物件の状態をそのままお聞かせください(無料査定は最短6時間)。
受付時間 10:00〜19:00(水・日曜定休)
保証価格の決まり方と、妥当かどうかを確かめる3ステップ

地域・成約価格情報・土地と建物・直近の四半期の4条件で、会社の査定と同じデータを確かめられます(宅地建物取引業法34条の2第1項第2号・第2項/国土交通省 不動産情報ライブラリをもとに当社作成)
保証価格は売り出し前の査定をもとに媒介契約の時点で決められ、仲介で成約した場合の金額より低くなります。会社が期限後に買い取って売り直すため、その費用と売れ残る負担の分が差し引かれるからです。妥当かどうかは、売主の側でも確かめられます。
| ステップ | やること | そこで決められること |
|---|---|---|
| 1 | 保証価格と査定価格を書面で受け取り、価額の根拠を聞く | 口頭の約束を前提に予定を立てない |
| 2 | 国のデータベースで近隣の成約価格を調べる | 提示額と実取引の差を確かめる |
| 3 | 仲介で売れた場合と保証価格を並べて比べる | 保証で進めるか買取に切り替えるかを決める |
データ出典: 宅地建物取引業法34条の2第1項第2号・第2項/国土交通省 不動産情報ライブラリ
保証価格はいつ決まり、どこに書かれるのか
媒介契約の書面には売買すべき価額を記載することが定められており(同法34条の2第1項第2号)、買取保証ではここで保証価格も定めます。さらに、会社が価額に意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければなりません(同第2項)。
根拠を聞くのは遠慮ではなく、会社の側に説明の義務がある項目です。⇒ 「査定の結果です」で終わる説明には、どの取引事例と比べたのかを聞いて構いません。
契約のあとに保証価格が変わる場面
保証価格は、書面に載れば動かない数字とは限りません。期間を更新した場合、物件の状態が変わった場合、売り出し価格を引き下げた場合などに、見直しの定めが置かれていることがあります。その条件が契約書のどこにあるかを締結の前に確かめ、迷う場合は提携する司法書士などにご相談ください。
国土交通省のデータで近隣の実取引と照らし合わせる
不動産情報ライブラリでは、2種類の価格情報を無料で検索できます。取引当事者へのアンケートをもとに四半期ごとに公表される不動産取引価格情報と、指定流通機構(レインズ)の情報を加工した成約価格情報です。
地域で市区町村を選び、価格情報区分で「成約価格情報」、種類で「土地と建物」を選びます。取引時期を直近の四半期にすると、近隣の成約価格が並びます(成約価格情報は土地と建物・中古マンション等のみ)。⇒ 保証価格が実取引と離れていたら、その理由を会社に聞けます。
保証を付けて売るか、最初から買取に出すか|期間と物件の事情で決める
期日が決まっていないなら仲介、期日はあるが市場価格も狙いたいなら買取保証、期日が迫っているなら最初から買取が当たります。買取保証は「市場で売れる可能性」を残せる代わりに、時間と、会社を選び直せない期間を差し出す売り方です。
期限までの余裕で決める
現金化の期日が決まっていないなら、保証を付けない仲介という選び方もあります。反応が鈍ければ会社を選び直せますし、値下げの判断も手元に残るからです。期日があるなら、保証の期間と買取の手続き期間を足して逆算を。数か月を切っているなら、待つ余裕がありません。
どこまでの金額なら納得できるかで決める
市場で成約した金額を狙いたいなら、期限までの売却活動には意味があります。買主が現れれば、成約価格がそのまま手取りに乗るからです。確実さを優先するなら、保証の期間を置かずに買取の金額を先に確かめるほうが早く終わります。金額の見立ては最初から買取に出したときの価格で確かめてみてください。
物件の事情で決める
対象外になりやすい権利関係の家や、内見に対応しにくい家では、仲介の期間を置いても買主が現れにくくなります。遠方で鍵を預けにくい、家財が残ったままで見せられない、といった事情です。
残置物とは、家具や生活用品など家に残されたままの持ち物のこと。現況買取とは、片付けやリフォームをせず今の状態のまま買い取ることです。当社は残置物があるままの現況買取に対応しているので、片付けてから売り出す必要はありません。
買取保証のよくある質問
仲介で売る期間を延長することはできますか?
できます。媒介契約の有効期間は依頼者の申出により更新でき、更新の時から3か月を超えられません(宅地建物取引業法34条の2第4項)。更新は売主の申し出で成り立つので、期限前に決めておきましょう。
買取保証に対応している会社はどうやって探せばよいですか?
会社の売却サービスのページで、対象エリア・物件種別・保証価格の決め方が公開されているかを見てください。保証の期間と販売期間、買取の実行条件は、媒介契約の前に書面で確認します。
期限までに売れなかったら、必ず買い取ってもらえますか?
買取の実行条件は契約書に定められます。物件の状態が契約時と変わっていないなど、前提が崩れていなければ買取に進む、という約束の形です。無条件ではないので、その条項を締結の前に読んでおいてください。
買取くん(株式会社リアテクス)は、買取保証の対象外と言われた物件でも買い取ってもらえますか?
はい、他社で断られた物件や少額の物件も買取の対象としています。仲介の期間を置かずに当社が直接買い取るため、保証の期限を待つ必要もありません。家財が残ったままの現況買取にも対応しています(買取くん)。
戸建てをお持ちの方は、戸建て売却の全体像と判断の順番もあわせてご覧ください。
まとめ:買取保証は、仲介と買取を1本の契約でつないだ売り方
買取保証は、決めた期間は仲介で売り、売れなければ約束した価格で会社が買い取る売り方で、使えるかは契約の種類と物件の条件で先に決まります。媒介契約の期間の上限や報告の頻度、保証価格が書面で定まることは契約前に確かめられますが、買主が現れるかどうかと成約価格までは決められません。提示を受けたら保証価格と期間を書面で受け取り、近隣の実取引と照らしてから期限の余裕と見比べてください。
当社の買取くんは仲介の期間を置かずに直接買い取る形をとり、家財が残ったままの現況買取や、他社で断られた物件にも対応しています。保証の対象外と言われた方、期限まで待つ余裕のない方に向いています。
\ 保証価格を待つ前に金額を比べる /
期限を待たずに、いくらで買い取れるかを先に確かめられます。全国対応・無料査定は最短6時間、現金化は最短3日です。
受付時間 10:00〜19:00(水・日曜定休)

