「売ると決めたものの、最初に何をすればいいんだろう」 「引き渡しまで、どれくらいかかるんだろう」
不動産売却は相場調べから引き渡しまでの7ステップで進み、順番は決まっています。ただ、法律で日付が決まるのは媒介契約まわりだけ。買主を待つ期間は決まっていません。7ステップ、期間の決まり方、決済当日にやることを、戸建て・マンション共通でまとめました。
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不動産売却の流れは7ステップ|売ると決めてから引き渡しまでの順番

工程の長さを誰が握るかで色分け。STEP4までが自分で動かせる範囲です(出典: 宅地建物取引業法34条の2・同施行規則15条の10を基に当社作成)
最初にやるのは相場を調べることで、不動産会社を決めるのはその次です。7つの段階にはそれぞれ売主が決めることと用意するものがあり、どこで自分が動き、どこで相手を待つのかが変わります。ここで紹介するのは仲介で売る場合の順番で、当社のように買主へ直接売る場合は3つの工程がなくなります。
| ステップ | 売主が決めること・用意するもの | この工程の長さを誰が決めるか |
|---|---|---|
| STEP1 相場を調べる | 売りたい価格の目安・いつまでに売りたいか | 売主(自分のペースで調べられる) |
| STEP2 査定を受ける | 登記事項証明書・固定資産税の納税通知書 | 不動産会社(訪問と現地調査の日程) |
| STEP3 媒介契約を結ぶ | 一般・専任・専属専任のどれにするか | 売主が選ぶ(登録7日・報告2週間に1回以上・有効期間3か月が付く) |
| STEP4 売り出す | 売り出し価格・値下げを検討する時期 | 売主(価格)と不動産会社(広告) |
| STEP5 内見と交渉 | 内見の日程・片付け・設備の不具合の申告 | 買主(申し込みが入るまで待つ) |
| STEP6 売買契約を結ぶ | 引き渡し希望日・手付金の受け取り方 | 売主と買主の日程調整 |
| STEP7 決済・引き渡し | 権利証(登記識別情報)・実印・印鑑証明書・鍵 | 買主の融資実行日に合わせる |
データ出典: 宅地建物取引業法34条の2/同施行規則15条の10(当社作成。買取で売る場合はSTEP3〜STEP5の行がなくなります)
右端の列を見てください。ステップを並べただけの一覧だと、全部が同じ速さで進むように見えてしまいます。実際には、相場調べのように自分のペースで進められる工程と、内見の申し込みのように買主が現れるまで動かない工程が混ざっているんです。自分の意思で短縮できるのはSTEP4まで、と考えると予定が立てやすくなります。
なお戸建ての場合は、仲介・買取・譲渡と売り方が3つに分かれます。どれを選ぶかは本記事では扱わないため、戸建て売却で使える3つの売り方をご覧ください。売り方の選択と費用の内訳をまとめて知りたい方には不動産売却の完全ガイドがあります。名義が亡くなった方のままの家や、住宅ローンが残っている家は、この7ステップに手続きが1つ加わります(相続登記はSTEP2、ローンの残債はSTEP7で触れます)。
STEP1 相場を調べて、売る条件を決める
最初の一手は、査定の申し込みではありません。国土交通省の不動産情報ライブラリでは、実際に取引された価格と成約価格を誰でも検索できます(令和8年1〜3月の取引分まで公開)。自分の目で似た条件の取引を見ておくと、査定額を受け取ったときに「なぜこの金額なのか」を担当者に尋ねる材料になるんです。ここで決めるのは、売りたい価格の目安と、いつまでに売りたいかの2つ。売り出す時期そのものの判断は家を売るタイミングの決め方にまとめました。
STEP2 不動産会社に査定を依頼する
査定には、資料だけで概算を出す机上査定と、現地を見て出す訪問査定があります。訪問査定で見られるのは、建物の傷み具合、境界標の有無、前面道路の幅など。用意するのは登記事項証明書や固定資産税の納税通知書ですが、この時点で全部そろえる必要はありません(各段階で必要になる書類の一覧)。査定額は「この金額で売れます」という約束ではなく、売り出し価格を決めるための出発点です。
なお、名義が亡くなった方のままの不動産は、先に相続登記をしないと売れません。査定と並行して、ここで済ませておく工程です。相続登記は令和6年4月1日から義務化され、相続で所有権を取得したと知った日から3年以内に申請しないと10万円以下の過料の対象になります(法務省)。手順は相続した不動産の売却で整理しています。
STEP3 媒介契約を結ぶ(3種類から1つ選ぶ)
媒介契約は、不動産会社に売却を任せる契約のこと。一般・専任・専属専任の3種類があり、違いは報告頻度・物件情報の登録期限・有効期間の3点に集約されます。宅地建物取引業法34条の2第9項は、専任媒介を結んだ不動産会社に2週間に1回以上、専属専任では1週間に1回以上、業務の処理状況を報告するよう義務づけています。一般媒介にこの義務はありません。つまり売主から催促しなくても売れ行きが届くのが専任系で、複数社に同時に頼んで反応を比べたい方は一般、報告を受けながら1社に任せたい方は専任系という選び方になります。ちなみに「専属専任媒介契約」という呼び名は法律本体になく、施行規則で定義された名称です。
STEP4 売り出し価格を決めて売却活動を始める
売主が決めるのは、売り出し価格と、値下げを検討する時期の2つだけです。広告の出し方、指定流通機構(レインズ=全国の不動産会社が物件情報を共有する仕組み)への登録、問い合わせ対応は不動産会社の仕事になります。ここから先は待つ時間が増えます。「いつまでに反応がなければ価格を見直すか」を売り出す前に決めておくと、迷いが減りますよ。
STEP5 内見に対応し、条件を交渉する
内見で売主がやることは、日程の調整、片付け、設備の不具合を隠さず伝えることの3つです。住みながら売る場合は立ち会うことが多く、空き家なら鍵を預けて任せることもできます。購入の申し込みが入ると、価格の交渉と引き渡し希望日の相談がほぼ同時に来ます。引き渡しの希望日は、この交渉の段階で伝えてください。契約書に日付が入ってからでは動かしにくくなるんです。
STEP6 売買契約を結ぶ
当日は、宅地建物取引士による重要事項説明、契約書の読み合わせ、署名・押印、手付金の受け取りという順で進み、ここで引き渡し日が確定します。契約書には収入印紙を貼ります。気をつけたいのが、やめたくなったときの期限です。民法557条1項は、買主は手付を放棄し、売主は倍額を提供して契約を解除できるものの、相手方が契約の履行に着手した後はできないと定めています。解除の線引きは「契約から何日以内」ではなく、相手が動き出したかどうかなんです。着手にあたる時期は事情によって変わるため、解除の可能性が少しでもあるなら、署名の前に不動産会社や司法書士へ確認しておいてください。
STEP7 決済・引き渡し当日にやること
代金と鍵と名義が、1〜2時間のあいだにまとめて動く日です。場所は買主が融資を受ける金融機関の応接室になることが多く、売主・買主・双方の不動産会社・司法書士・金融機関の担当者が同席します。
| 順番 | 動くもの | 立ち会う人 | その順番になる理由 |
|---|---|---|---|
| 1 | 本人確認と書類の確認 | 売主・買主・司法書士 | 登記に必要な書類がそろって初めて次へ進める |
| 2 | 買主の融資実行 | 買主・金融機関の担当者 | 売買代金が買主の口座へ入金される |
| 3 | 残代金の入金確認 | 売主・買主・不動産会社 | 着金を確認してから引き渡しへ移る |
| 4 | 固定資産税等の精算 | 売主・買主・不動産会社 | 契約で決めた区分に従い日割りで分ける |
| 5 | 鍵と関係書類の引き渡し | 売主・買主 | 代金の受領と引き換えに渡す |
| 6 | 登記の申請 | 司法書士 | その日のうちに法務局へ申請する |
データ出典: 不動産登記法22条/法務局「不動産登記の申請書様式」(当社作成)
なぜ書類の確認が先なのか。不動産登記法22条は、売主(登記義務者)と買主(登記権利者)が共同で申請する登記では、登記義務者の登記識別情報(かつての権利証にあたる12桁の符号)を提供しなければならないと定めています。売主側の書類がそろわなければ、その日に名義を移せません。だからお金より先に司法書士の確認が入るわけで、当日に書類が1点足りないだけで決済が止まるのもこの構造によるものです。
住宅ローンが残っているなら、受け取った残代金でその場で残債を返し、抵当権を消す登記も同じ日に申請する流れです。残債が売却代金を上回るかどうかで進め方が変わります。判定と対処はローン残債があるときの手続きの違いで確認できますよ。当社の買取では、提携する司法書士・土地家屋調査士が所有権移転登記まで担当します。
不動産売却の期間|法律で日付が決まる3つの期限と、買主を待つ期間

4月1日に専任媒介を結んだ場合の例。色の付いた3つだけが法定の期限です(出典: 宅地建物取引業法34条の2・同施行規則15条の10を基に当社作成)
日数が法律で決まっているのは媒介契約まわりの3つだけで、買主を待つ期間は決まっていません。専任媒介なら、契約から7日以内に物件情報が公開され、2週間に1回以上の報告が来て、契約は3か月で区切りが来ます。この3つは契約日から逆算できるので、先に予定表へ書き込んでしまうのが早道です。
契約日から逆算できる3つの期限
宅地建物取引業法施行規則15条の10は、指定流通機構への登録期限を専任媒介で7日、専属専任媒介で5日と定めています。この日数に不動産会社の休業日は算入しません。さらに宅地建物取引業法34条の2第3項・第4項では、専任媒介契約の有効期間は3か月を超えられず、更新するときも3か月以内と決まっています。法律が日付を決めているのはここまで。裏を返せば、ここは確実に予定表へ書ける日付ということなんです。
4月1日に専任媒介契約を結んだ場合なら、こうなります:
- 4月1日:契約日。売主が自分で決められる唯一の起点です
- 4月8日ごろ:物件情報が公開される日。7日以内ですが休業日を数えないため、数日後ろにずれることがあります
- 7月1日:契約が切れる日。続けるか、会社を替えるか、売り方を変えるかを決める日です
⇒ この3つをカレンダーに入れておけば、最初の3か月は自分で予定を管理できます。
読めないのは「買主が現れるまで」の期間
売却活動そのものの長さは、法令で定められていません。価格、売り出す時期、物件の条件で変わるため、「平均で何か月」という数字を根拠のある形でお伝えできないんです。だからこそ、期日は自分で置きます。引き渡しの希望日が先に決まっている方は、その日をSTEP5の交渉段階で忘れずに伝えること。そして3か月の区切りを価格見直しの期日として、媒介契約を結ぶ時点で決めておくこと。この2つで、読めない期間にも自分の判断日が入ります。動かせない期限があるなら、買主を待つ工程そのものをなくす選び方もあります。
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買取を選ぶとなくなる工程、残る工程

上段が仲介、下段が当社の買取。消える3工程が買主を待つ期間にあたります(出典: 当社の買取条件と宅地建物取引業法の媒介契約規定を基に当社作成)
買取を選ぶと、媒介契約・売却活動・内見の3つの工程がなくなります。残るのは、自分で済ませる相場調べを除けば、査定・売買契約・決済と引き渡しの3つで、買主が当社のような不動産会社になるためです。買主を探す時間がまるごと消えるぶん、引き渡しの日程を先に決められます。
| 工程 | 仲介で売る場合 | 当社の買取 |
|---|---|---|
| 査定 | あり | あり(無料・最短6時間) |
| 媒介契約 | 結ぶ(有効期間3か月) | 結ばない |
| 売り出し・広告 | あり | なし |
| 内見 | あり | なし |
| 売買契約 | あり | あり |
| 決済・引き渡し | 買主の融資実行日に合わせる | 日程を先に決められる(最短3日) |
| 仲介手数料 | かかる | 0円 |
データ出典: 当社の買取条件(買取くん)/宅地建物取引業法の媒介契約規定(当社作成)
当社が売り出しと内見を省けるのは、広告を出して買主を待つ代わりに、購入意欲の高い投資家を常時300名以上抱えるネットワークへ直接つないでいるからです。無料査定は最短6時間、売却は最短3日、仲介手数料は0円です。
片付けが進んでいない家でも査定できます。残置物(前に住んでいた方が残していった家具・家電・生活用品)がある状態のまま売ることを、現況買取と呼びます。売主の方が思い入れのある家具だけを持ち出し、残りの生活用品はそのままの状態で当社がお引き受けした事例もあるんです。
もちろん、立地が良く時間に余裕があるなら、仲介のほうが高く売れることもあります。価格の決まり方や引き渡し後の責任の扱いといった制度上の違いは買取と仲介の違いに、買取を選ぶかどうかの判断材料は家の買取にまとめました。
引き渡しが終わった後にやること

売却で利益が出たかどうかが、申告の要否を分けます(当社作成)
引き渡しが終わっても、売れた金額によっては翌年に申告が必要になり、物件の不具合についての責任も一定期間は残ります。売主側の宿題は多くありませんが、期限のあるものが混ざります。どちらも引き渡しの日までに見当をつけておけば、後から慌てずに済みますよ。
1つめは確定申告です。売却で利益が出たとき、その利益を譲渡所得(売れた金額から、買ったときの価格と売却にかかった費用を引いた残り)と呼び、税金がかかります。この計算でプラスが残るなら翌年に申告が必要で、マイナスなら原則として申告は要りません。まずはこの見極めだけ済ませておいてください。ただし相続した家では、購入当時の資料が残っておらず買ったときの価格が分からないケースもあるんです。その場合はこの目安だけで申告不要と判断せず、計算方法と使える特例を不動産売却の税金で確認してください。個別の判断は税理士へご相談ください。
2つめが契約不適合責任(引き渡した物件が契約の内容と違っていたときに、売主が負う責任のこと)です。契約書に書かれていなかった雨漏りやシロアリの被害が後から見つかると、この責任を問われます。STEP5で設備の不具合を隠さず伝えておくことが、結局ここで効いてきます。
不動産売却の流れでよくある質問
売却期間が長引くのはどんなときですか?
買主を待つ期間だけは法令で日数が決まっていないので、長引くとすればこの部分です。価格が相場から離れている、内見の日程が取れない、境界や設備の確認に時間がかかる、の3つが主な原因。見直すときは順番があり、まず価格、次に内見の受け入れ方、最後に売り方そのものです。3か月の更新時期が、その判断のタイミングになります。
媒介契約は3種類のうちどれを選べばよいですか?
最初の選択で固定されるわけではない、という点を先にお伝えします。専任・専属専任の有効期間は3か月が上限で、更新するときも3か月以内です(宅地建物取引業法34条の2第3項・第4項)。つまり3か月ごとに、続けるか・会社を替えるか・売り方を変えるかを決め直せます。3種類の違いと選び方そのものはSTEP3で整理しました。
内見には必ず立ち会わなければいけませんか?
立ち会いは義務ではありません。鍵を預けて不動産会社に任せる形も選べます。住みながら売る場合は立ち会うことが多く、空き家なら任せたほうが日程を組みやすいです。立ち会わない場合も、設備の不具合や近隣の状況は事前に担当者へ伝えておいてください。買主に伝わらないまま引き渡すと、後の責任問題につながります。
引き渡し日は売主の都合で指定できますか?
売主の希望だけでは決まりません。引き渡し日は売買契約のときに買主と決めるもので、買主が住宅ローンを使う場合は融資の実行日に合わせる必要があります。希望日があるなら、購入の申し込みが入った交渉の段階で伝えてください。契約書に日付を書き込んだ後の変更は、双方の合意が必要になります。
買取くんに売る場合、査定から引き渡しまでどれくらいかかりますか?
無料査定は最短6時間、売却は最短3日です。媒介契約・売り出し・内見の工程がないため、買主を待つ期間が発生せず、引き渡し日を先に決めてから逆算できます。仲介手数料は0円です。片付けや測量が終わっていない状態でも査定できますので、物件の場所と状態をそのままお聞かせください。
戸建てをお持ちの方は、売り方の選択肢まで含めた戸建て売却の全体像と売り方の選び方もあわせてご覧ください。
まとめ:予定表に書ける日付と、買主を待つ期間を分ける
不動産売却は7ステップで進み、順番と、契約直後に来る期限は先に決まっています。契約から3か月、物件情報の登録は7日(専属専任は5日)、報告は2週間に1回以上という期限は動きませんが、買主が現れるまでの期間だけは誰にも決められません。引き渡しの期限が先に決まっている方は、買主を待つ時間をどう扱うかを売り出す前に決めておいてください。
当社の買取くんは媒介契約と売却活動がないため、引き渡しの日程を先に固定できます。片付けが終わっていない家をお持ちの方や、内見の対応が難しい方に向く売り方です。
受付時間 10:00〜19:00(水・日曜定休)

