「任意売却を勧められたけど、うちの家は任意売却できないケースに当たらない?」 「売りに出したのに買い手が付かない。このまま競売になるの…?」
売り方まで止まると思うと、落ち着きませんよね。任意売却できない原因は、債権者・共有者・本人の同意不足、差押え、開札までの時間切れ、買い手不足の6つです。同意・差押え・買い手不足は、価格や配分、売り方の見直しで外せることも。確かめ方と見直し方を見ていきましょう。
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住宅ローンが残っている家の任意売却も、止まっている理由や滞納の状況をそのまま伝えて相談できます。
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任意売却できないのはどんなケース?同意・差押え・期限・買い手の6つで止まる

登記簿1通で同意を取る相手と差押えの有無がわかり、ケースが決まると次に連絡する相手が決まる(出典: e-Gov法令検索〔不動産登記法60条ほか〕をもとに当社作成)
任意売却できない原因は、債権者・共有者・本人の同意不足、差押え、開札までの時間切れ、買い手不足の6つです。そのうち3つは人の同意で止まり、残る3つは差押え・期限・家そのものの事情で止まります。どれに当たるかで、次に連絡する相手が変わるんです。
任意売却とは、住宅ローンが残る家を、債権者(お金を貸した金融機関や、代わりに返済した保証会社)の同意を得て抵当権を外してもらい、通常の市場で売る方法です。抵当権は、返済が止まったときに債権者が家を売って回収できる権利のこと。差し押さえ(差押え)は、滞納した税金などを回収するために、役所が家を勝手に売れないよう押さえる手続きです。競売は裁判所が家を入札で売る手続きで、開札はその入札の封を開けて買い手を決める日を指します。
| ケース | 止めている相手・手続き | 同意を取る相手・書類の確かめ先 | 外す手段 | 相談先 |
|---|---|---|---|---|
| 1. 債権者が価格・配分案に同意しない | 抵当権を持つ金融機関・保証会社(2番目以降の抵当権者=後順位を含む) | 登記簿の乙区(抵当権が載る欄)で抵当権者が何社かを確かめ、依頼先から債権者の回答を聞く | 価格の根拠を示して、売り出し価格と配分案を見直す | 任意売却を扱う不動産会社・弁護士 |
| 2. 共有者(名義人)の同意が得られない | 家の名義人全員(名義を持つ連帯債務者を含む) | 登記簿の甲区(名義人が載る欄)で名義人全員を確かめる | 事情を伝えて了解を得る/弁護士を通して話し合う | 弁護士・司法書士 |
| 3. 所有者本人が手続きできない | 本人の意思表示(認知症・連絡がつかない) | 本人が売買の意思を示せるかを家族と確かめる | 成年後見の申立て(本人が住む家を売るには家庭裁判所の許可)/連絡窓口を1つに決める | 家庭裁判所・司法書士・弁護士 |
| 4. 差押えが外れない | 税務署・市区町村(税金の差押え)/マンションの滞納管理費 | 登記簿の甲区の差押えの登記・督促状/管理会社で滞納額 | 売却代金から納める額や分納を役所と相談して解除を受ける/滞納管理費は売却代金で精算する | 役所の納税窓口・管理会社 |
| 5. 開札までに売買を終えられない | 裁判所の競売の手続き | 競売開始決定の通知など、裁判所から届いた書類の日付 | 開札の前までに売買を終える | 任意売却を扱う不動産会社・弁護士 |
| 6. 買い手が付かない | 一般の買い手の需要(価格・家の状態・再建築不可) | 問い合わせや内覧の申込みがあるか | 原因を分けて価格・内覧・依頼先を見直す/買取に切り替える | 任意売却を扱う不動産会社・買取会社 |
※ 表は横にスクロールできます。
データ出典: 不動産登記法60条・民法251条・3条の2・859条の3・国税徴収法79条・区分所有法8条・民事執行法76条・建築基準法43条(e-Gov法令検索)をもとに当社作成
表に出てくる登記簿は、法務局で取れる全部事項証明書のことです。乙区に2社以上の抵当権者が載っていれば、後順位の抵当権者の同意も要ります。配分案は、売却代金を債権者や役所へどう分けるかの案のこと。⇒ 登記簿を1通取れば、同意を取る相手と差押えの有無が一度にわかるんです。
誰の同意がそろわないと任意売却できない?3つのケース

2つの登記を権利を手放す人と得る人が一緒に申請するため、債権者・名義人全員・本人の3者の同意がそろって初めて売買を終えられる(出典: e-Gov法令検索〔不動産登記法60条・民法251条・3条の2・859条の3〕をもとに当社作成)
任意売却を終えるには、抵当権を持つ債権者、家の名義人全員、所有者本人の同意がそろっている必要があります。抵当権を外す登記も買主へ名義を移す登記も、その登記で権利を手放す人(抵当権者・名義人)と得る人が一緒に申請するためです(不動産登記法60条)。
抵当権抹消とは、抵当権を外す登記のことです。任意売却では、買主へ名義を移す登記と同時に申請します。オーバーローンとは、売っても住宅ローンの残り(残債)が残る状態のこと。任意売却はこの状態で使います。たとえば夫婦の共有名義の家で、離婚した相手が売却の書類に署名しない場合、債権者が同意していても名義を移す登記ができず、売買を終えられません。
1. 債権者が売却価格や配分案に同意しない
債権者は、売り出し価格が競売で回収できる見込みより低いときや、後順位の抵当権者・差押えをした役所への配分がまとまらないときに同意しません。
外すには、査定書や近所で売りに出ている家の価格など、価格の根拠をそろえて売り出し価格を見直し、配分案を作り直します。後順位(2番目以降)の抵当権者とのやり取りは、任意売却を扱う不動産会社や弁護士がおこないます。
一方、査定額でローンを返しきれる状態(アンダーローン)なら、任意売却を使う必要はありません。完済できそうな方は、住宅ローンが残る家を通常の売却で売る方法なら、債権者の同意を待たずに進められます。
2. 共有者(家の名義人)が売却に同意しない
家が共有名義なら、家全体を売るには共有者全員がそろって売買と登記に加わる必要があります。家全体を売ると、名義人それぞれが自分の持分を手放すことになるためです。民法も、共有している家に変更を加えるには、ほかの共有者の同意が要ると定めています(民法251条1項)。共有者の居場所が分からないときは、ほかの共有者全員が同じ買主に持分を売ることを条件に、その人の持分も売る権限を裁判所に与えてもらう手続きがあります(民法262条の3)。その人の持分が遺産分割前の相続財産で、相続が始まってから10年たっていないときは使えないなどの条件があるので、弁護士や司法書士に確かめましょう。
外し方は、相手に事情と売却後に残る借入の見込みを伝えて了解を得るか、弁護士を通して話し合うかの2つ。相手がどうしても応じないときは、共有持分だけを買い取ってもらう方法もあります。ただ、持分にも住宅ローンの抵当権が付いていると、持分だけ売っても抵当権は残ります。外すには債権者の同意が要るので、売る前に依頼先や弁護士に確かめましょう。
連帯債務者(本人と一緒に住宅ローンを借りた人)が名義も持っている場合は、共有者として売買と登記に加わります。一方、名義を持たない連帯保証人(本人と並んで返済を約束した人)は、登記の当事者ではありません。それでも、売却後に残った借入の返済を求められる立場の人です。当社では、売る前に事情を伝えておく相手として考えています。
3. 所有者本人が手続きできない(認知症・連絡がつかない)
所有者本人が売買の意思を示せないと、売買契約が無効になりうるため、任意売却を進められません。意思能力がないまま結んだ契約は無効と定められているからです(民法3条の2)。
認知症などで本人が判断できないときは、家庭裁判所に成年後見人を選んでもらう方法があります。ただし、成年後見人が本人の住んでいる家を売るには、家庭裁判所の許可が別に要ります(民法859条の3)。後見人を選ぶ手続きと売却の許可の2つを経るため、開札までに間に合うかを家庭裁判所や司法書士・弁護士に先に確かめておくと安心です。
本人と連絡がつかない、内覧の日程に返事がない、という状態も止まる原因のひとつ。依頼先が本人と連絡を取れないと債権者への報告も止まるため、家族の誰が連絡を受けるか、窓口を1つに決めておくのが当社のおすすめです。
差押え・期限・買い手の事情で任意売却できない3つのケースとは?
差押えは役所が解除しないとき、期限は開札前に売買を終えられないとき、買い手は買主が決まらないときに止まります。差押えは役所の納税窓口との相談で、買い手不足は価格や売り方の見直しで外せることがあります。開札の期限だけは動かないので、依頼を早めて間に合わせましょう。
1. 税金や管理費の滞納で差押えが外れない
税金の差押えがあっても、役所に差押えを解除してもらえれば任意売却できます。差押えは、滞納した税金を納め切れば解除されます(国税徴収法79条1項1号)。固定資産税を滞納したときの差押えなどの手続きも、国税徴収法と同じやり方で進みます(地方税法373条7項)。
全額を納めきれなくても、売却代金がまず抵当権の借入に充てられる場合があります。住宅ローンの抵当権が、税金の納期限(法定納期限等)以前に設定されているときです。根拠は、国税なら国税徴収法16条、固定資産税などの地方税なら地方税法14条の10です。家の価値が、税金より先に回収される抵当権の借入などの合計を上回る見込みがなくなったときは、差押えを解除しなければならない場合に当たります(国税徴収法79条1項2号)。
ただし、どちらに当たるか、解除するかを判断するのは税務署や市区町村です。たとえば固定資産税を滞納し、市役所の差押えの登記が入っている家なら、市役所の納税窓口に任意売却の予定と査定額を伝えます。そのうえで、売却代金から納める額、分けて納める方法、解除の条件を相談します。役所が解除に応じないときは、早めに弁護士へ相談しましょう。
マンションの管理費や修繕積立金の滞納分は、部屋を買った人にも請求できると定められています(区分所有法8条)。前の所有者の滞納を負うおそれがあると買い手は付きにくいので、滞納額を管理会社で確かめ、売却代金から精算する配分案にして債権者の同意を得ます。
2. 開札までに売買を終えられない
競売開始決定(裁判所が競売を始めると決めたこと)の通知が届いたあとでも、開札の前までに売買を終えれば任意売却に切り替えられます。開札で最も高い額の入札者が決まると、債権者が競売を取り下げるのに、その入札者などの同意が要るためです(民事執行法76条1項。抵当権による競売にも同法188条で準用)。
この期限だけは、価格や話し合いでは動かせません。通知が届いたら、競売の段取りと競売と任意売却の違いを依頼先と確かめ、売買を終えるまでに残る時間を逆算しておきましょう。
3. 買い手が付かない(再建築不可・老朽化・価格)
買い手が付かない原因は、相場より高い売り出し価格、内覧できない状態、建て替えができない・傷みが大きいといった家そのものの事情に分かれます。
再建築不可は、建て替えができない家のこと。家の敷地は、道路に2m以上接していなければならないと定められています。満たさない家は、今の建物を取り壊すと新しく建てられません。例外は、特定行政庁(建築の許可を出す自治体)の認定や許可を受けたときです(建築基準法43条1項・2項)。買った人が将来建て替えられないため、一般の買い手は限られます。
価格や内覧が原因なら、見直す順はこのあとの表のとおりです。家そのものの事情が原因なら、一般の買い手を待ち続けるか、買取に切り替えるかを比べる場面です。
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任意売却できなかったら、家と残りの借入はどうなる?
任意売却できないまま開札を迎えると、家は競売で売られ、売却代金で返しきれなかった借入の返済は続きます。残った借入を払えないときは、債務整理を弁護士と検討します。債務整理には、自己破産や個人再生(裁判所を通して借金を減らし、分けて返す方法)があります。どちらを選べるかは収入や財産しだいなので、弁護士に自分の場合を確かめましょう。
自己破産は、裁判所の手続きで借金の支払いを免除してもらう方法です。たとえば開札までに買い手が決まらなかった場合、家は競売で手放すことになり、残債の返し方と債務整理の要否を同時に考える段階に入るんです。
競売との違いや費用も含めた任意売却の流れと費用を全体でつかめば、今の段階で何を優先するかが決まります。債権者の同意が得られず、残った借入の整理まで考え始めた方は、自己破産するときの任意売却の進め方を先に知っておくと、弁護士への相談がスムーズです。
買い手が付かないときは何から見直す?価格・内覧・依頼先の順

債権者の同意を取り直すのは価格を変える段で、家の事情が原因なら値下げを重ねる前に買取の相談へ進む(当社作成。同意を取り直す理由は不動産登記法60条)
買い手が付かないときは、まず売れ残りの原因が価格・内覧なのか、再建築不可や老朽化など家そのものの事情なのかを分けます。価格・内覧が原因なら、売り出し価格→内覧と連絡→依頼先の順に見直します。家そのものの事情なら、値下げを重ねる前に買取の相談へ。
| 見直す順 | 確かめること | 債権者に取り直す手続き | 動かなかったときに見る点 |
|---|---|---|---|
| 0. 原因の切り分け | 再建築不可・老朽化・需要の少ない立地か | なし | 家の事情なら買取の相談へ、価格・内覧なら1.へ |
| 1. 売り出し価格 | 近所で売りに出ている家の価格より高すぎないか | 新しい価格と配分案への同意 | 問い合わせが増えたか |
| 2. 内覧と連絡 | 室内を見せられるか・連絡がつく時間帯 | なし | 内覧の申込みが来たか |
| 3. 依頼先 | 任意売却の扱いと債権者とのやり取りに慣れているか | 依頼先を替えたことの報告 | 開札までに残る時間 |
※ 表は横にスクロールできます。
表は当社の見方で整理したものです。価格を変えるたびに債権者の同意を取り直すのは、売買と同時に抵当権を外す登記に抵当権者が加わるためです(不動産登記法60条)。
売り出し価格を見直し、債権者の同意を取り直す
問い合わせが来ないなら、近所で売りに出ている似た家の価格と比べて、高すぎないかを確かめます。高ければ新しい価格を決め、債権者の同意を取り直す流れです。
価格を下げると売却代金の分け方も変わるため、当社では配分案も同時に作り直すことをおすすめしています。
内覧と連絡に応じられる状態を整える
室内を見られない家は、買う人が判断できません。内覧の日時に応じられるようにし、片付けと連絡窓口を整えます。
住みながら売るなら、内覧に応じられる曜日や時間帯を依頼先に先に伝えておきましょう。
任意売却に慣れた会社へ依頼先を替える
価格と内覧を整えても動かないときは、任意売却の扱いと債権者とのやり取りに慣れた会社へ依頼先を替えることを考えます。いまの会社で買い手が付かないなら、任意売却を任せる不動産会社の選び方を押さえてから次の会社に当たりましょう。
依頼先を替えたら、債権者への連絡も忘れずに。替える前に、開札までの残り時間も確かめておきましょう。
一般の買い手が付きにくい家は、買取くんに任意売却での買取を相談できる?
相談できます。建て替えできない家や傷みの大きい家も、当社が査定して買取の価格を出し、債権者がその価格に同意すれば、一般の買い手探しを待たずに売買へ進めます。任意売却での買取も、債権者が買取の価格に同意することが前提です。
売れ残りの原因が価格や内覧なら、前の見直しで動く可能性があります。一方、原因が家そのもの(建て替えができない・傷みが大きい・需要の少ない立地)なら、値下げしても一般の買い手が付くまでの時間は読めません。仲介は一般の買い手が決まるまで売買を終えられず、開札の期限は待ってくれないんです。
当社は、住宅ローンが残る家や返済が苦しい家の任意売却の相談を受けています。当社は、ほかの不動産会社で取り扱いを断られることの多い家を、自ら買主となって買い取っています(買取くんの事業紹介)。たとえば再建築不可・共有持分・底地・築古・相続した空き家などです。他社で断られた物件や少額の物件も買い取り、全国に対応しています(買取くん)。
当社の買取の例(公式サイト掲載)のひとつに、富山県富山市の投資用戸建てを450万円で買い取ったものがあります。空き家の期間が8年あり、お客様からは「中の状態も悪くエリア的なこともあって、なかなか買い手が見つかりませんでした」との声をいただいています。任意売却の事例ではありませんが、傷みと立地で買い手が見つからなかった家も買い取った例です。当社が買主になるので、一般の買い手を探す期間を待たずに価格を出せるのが強みです。
ただし、買取価格は、仲介で時間をかけて売る場合の相場より低くなることがあります。その差は売却後の残債にも響きます。買取と仲介の違いを押さえたうえで、査定額と仲介の見込み額を並べて比べてください。
向いているのは、価格を見直しても問い合わせが来ない家や、再建築不可・老朽化・需要の少ない立地の家で、開札までの時間が少ない方です。査定で買取の価格を確かめ、その価格で債権者の同意を取れるかを依頼先と確かめるところから始めましょう。
まとめ
任意売却できない6つのケースのうち、開札の期限だけは動かせません。残る5つは、価格・配分案の見直し、名義人への説明、成年後見、役所への相談、売り方の切り替えで外せることがあります。まずは法務局で全部事項証明書を取り、名義人・抵当権者・差押えの登記を確かめてから、止まっている相手に連絡しましょう。
建て替えできない家や傷んだ家で買い手が付かないなら、買取の価格も比べる材料に加えてください。買取くんでは、再建築不可や築古の家も当社が自ら買主となって買い取り、全国に対応しています。開札までの時間が少なく、値下げを重ねる余裕がない方ほど、買取の価格と仲介の見込み額を早めに並べておくと判断しやすくなります。
\ 買い手が付かない家を査定してもらう /
住宅ローンが残る家の任意売却も、届いた通知と今の売り出し価格を手元に、まずは状況をお聞かせください。
受付時間 10:00〜19:00(水・日曜定休)

