田舎の家が売れない4つの理由|価格を下げずに手放す方法

空き家買取

住宅模型 不動産(不動産売却に関する記事のイメージ)

田舎の家が売れない原因は需要不足だけではなく、建物の傷みと家財の残置が売主側の最大の課題です。だから値下げに踏み切る前に、原因が立地・建物・流通のどこにあるかを切り分ければ、価格以外の打ち手が見つかります。売れない4つの理由と、費用をかけずに手放す方法を整理しました。

売りにくい家全体の流れはボロ家・売りにくい家の手放し方ガイドをご覧ください。

\ 他社で断られた物件も買取可能 /

何年も反応がない家でも、現況のまま買い取れるかを無料で確かめられます。

受付時間 10:00〜19:00(水・日曜定休)

田舎の家が売れないのはなぜ?

住宅の傷み43.3%が借り手・買い手の少なさ40.3%を上回る空き家所有者の課題6項目を売主の打ち手が残るかで色分けした棒グラフ
上位3項目のうち緑色の傷み・家財・設備は現況で買える相手が見つかれば消える課題(出典: 国土交通省 令和6年空き家所有者実態調査を基に当社が2区分へ分類)

田舎の家が売れない原因は、立地の需要・建物の状態・流通経路の3つのどこかにあります。賃貸または売却する意向のある空き家所有者が挙げた課題では、住宅の傷みが43.3%で最も多く、借り手・買い手の少なさ40.3%を上回りました(国土交通省 令和6年空き家所有者実態調査、2026年8月時点)。立地だけの問題ではないということです。

原因がどこにあるかで、次に打つ手はまったく変わります。まず自分の物件がどれに当てはまるかを確かめてください。

原因の所在 表れ方 効く打ち手
立地の需要 掲載しても問い合わせ自体が入らない 買い手の母集団を変える
建物の状態 問い合わせは入るが内見後に止まる 現況で買える相手に売る
流通経路 そもそも媒介契約を断られる 仲介以外の窓口を使う

なお、田舎に限らず家全般が売れない場合の見直し方は家が売れないときに見直すべきポイントにまとめています。

①買い手の母数が構造的に少ない

田舎で買い手が見つかりにくいのは、その地域で家を探している人の絶対数が少ないためです。全国の空き家は900万2千戸、空き家率は13.8%に達しており(総務省 令和5年住宅・土地統計調査、2026年8月時点)、住まいが不足している状況ではありません。もともと持ち家率の高い地域では、地元で新たに中古住宅を買う人はさらに限られます。

ただし、これは地域内に買い手がいないという話であって、買い手が存在しないという話ではありません。当社はこの区別が売却の分かれ道だと見ています。だからまず確認すべきなのは、価格が高すぎるかどうかではなく、いま誰に向けて売り出しているのかという点です。

②建物の傷みと残された家財が入口をふさぐ

売主自身が最大の障害として挙げているのは、需要ではなく建物と家財です。同じ国交省調査では、住宅の傷み43.3%、家財などの処理37.4%、設備や建具の古さ34.0%が上位に並びました。空き家の取得方法は約58%が相続で、1980年以前に建てられた住宅が約6割を占めます。親の住まいをそのまま引き継いだ結果、家財が置かれたままの状態が続くという構図です。

家財が残っていると、写真も撮りにくく内見の段取りも組みにくくなります。買い手は室内を見る前の段階で引き返します。ただし傷みや家財は、地域の人口動態と違って物件ごとに事情が異なる要素です。つまり、ここには売主が選べる打ち手が残っています。

調査の15項目を当社の基準で仕分けると、性質がはっきり分かれました。

課題の性質 該当する項目(割合) 誰が解消できるか
現況のまま買える相手なら消える 住宅の傷み43.3%/家財などの処理37.4%/設備や建具の古さ34.0% 買主側が引き受ければ売主の負担はゼロ
売り先を変えるしかない 借り手・買い手の少なさ40.3%/地域の高齢化や人口減少21.4%/公共交通の便の悪さ14.3% 物件に手を入れても変わらない

データ出典: 国土交通省 令和6年空き家所有者実態調査の公式値を基に当社が2区分へ分類(2026年8月時点)

③扱える不動産会社が限られる

田舎の物件は、そもそも媒介契約を引き受けてもらえないことがあります。成約価格が低いと仲介手数料も小さくなり、遠方の物件ほど現地対応の負担が見合わなくなるためです。売主の手元には、どこに相談しても断られたという結果だけが残ります。

ここで誤解しやすいのが、断られた理由です。仲介という売り方の採算に合わなかっただけで、その家に値段が付かないと判定されたわけではありません。仲介は買い手を探して手数料を得る仕事であり、物件そのものを引き取る仕事ではないためです。だから断られた時点で諦めるのではなく、物件を直接買い取る窓口に切り替えて確かめるのが次の一手になります。

④維持コストが買い手の判断を鈍らせる

安く買えたとしても、固定資産税・火災保険・草刈りや除雪といった維持費は買った後も止まりません。買い手はこの継続コストを差し引いて価格を判断するため、築古で敷地の広い物件ほど提示価格が伸びにくくなります。

売主側にとっても事情は同じです。売れない期間が延びるほど、使っていない家に維持費だけを払い続けることになります。管理が行き届かない状態が長引いた場合の税負担や行政上の扱いは空き家を放置する5つのリスクで解説しています。

原因が建物側にあるなら、値下げをしても解決しません。傷みや家財が理由で止まっている物件は、価格を下げても内見の前で止まり続けます。

要点: 立地・建物・流通のどこで止まっているかを切り分ければ、値下げ以外の打ち手が見えてきます。

過疎地や限界集落の家でも買い手はつく?

空き家率20%台でも使用目的のない空き家率が山梨県8.7%と高知県12.9%に分かれることを示す都道府県別の2軸ポジショニングマップ
横軸の空き家率が同じでも縦軸が全国平均5.9%に近い県は二次利用の受け皿が残る(出典: 総務省 令和5年住宅・土地統計調査を基に当社が2型へ分類)

空き家率が高い地域でも、別荘や二次利用の需要が残る地域では買い手の母集団はゼロになりません。総務省の調査では、空き家率20.4%の山梨県でも使い道のない空き家の率は8.7%にとどまり、全国平均5.9%との差は3ポイント未満です(総務省 令和5年住宅・土地統計調査、2026年8月時点)。同じ空き家率でも中身は違います。

①空き家率の高さと売れなさは一致しない

空き家率は、別荘・二次的住宅や賃貸用・売却用の空き家を含んだ数字です。そこから使う目的のない空き家だけを取り出すと、地域は2つの型に分かれます。

都道府県 空き家率 使用目的のない空き家率
山梨県 20.4% 8.7% 11.7pt 二次利用の受け皿が残る
長野県 20.1% 8.9% 11.2pt 二次利用の受け皿が残る
徳島県 21.3% 12.2% 9.1pt 使い道のない空き家が積み上がる
和歌山県 21.2% 12.1% 9.1pt 使い道のない空き家が積み上がる
高知県 20.3% 12.9% 7.4pt 使い道のない空き家が積み上がる
富山県 14.7% 8.4% 6.3pt 中間
全国 13.8% 5.9% 7.9pt

データ出典: 総務省 令和5年住宅・土地統計調査 付表の公式値を基に当社が差分を算出し2型へ分類(2026年8月時点)

山梨県と高知県は空き家率がほぼ同じ20%台ですが、使い道のない空き家の率は8.7%と12.9%で1.5倍の開きがあります。前者は別荘や二次利用として家を使いたい人が地域外にいる状態で、後者は地域内外とも受け皿が細い状態です。空き家率の数字だけを見て諦めるのは早すぎます

②自分の家がどちらの型かを確かめる

確認は物件所在地の都道府県値から始めます。使用目的のない空き家率が全国平均の5.9%に近ければ、地域外に家を使いたい人が一定数いると見てよい状態です。全国平均の2倍前後に達しているなら、通常の売り出しでは動きにくい地域だと判断できます。

そのうえで、周辺に別荘・二拠点居住・農業や事業での利用が実際にあるかを、市区町村の窓口や地域の取引状況で確かめてください。価格を下げる判断より先に、自分の物件がどちらの型の地域にあるのかを把握しておくと、売り方の選択を誤らずに済みます。

③買い手は地元だけにいるとは限らない

地元で買い手が見つからない物件でも、投資目的で探している買い手には価値が伝わることがあります。当社の買取くん(株式会社リアテクス)では、実際に富山県富山市で投資用に購入されたあと8年間空き家になり、老朽化でどこにも買い取ってもらえなかった物件を450万円で買い取りました(買取くん)。建物の状態が悪いという理由で断られていた家です。

一般論として過疎地の住宅需要は低いままです。当社はそのうえで、買い手を地元の購入検討者に限定しない運用を選んでいます。資金力のある不動産投資家と常時300名以上つながっており、地域の購入層に依存せずに出口を用意できるためです。収益は投資家からの紹介手数料で得ているため、買取価格を必要以上に抑える必要もありません。

空き家率の高さは、そのまま売れなさを意味しません

押さえどころ: 地域の型と買い手の所在を確かめれば、諦める前に試せる売り先が残っています。

価格を下げずに手放すには?

問い合わせが入らない・内見後に止まる・媒介を断られたのどこで止まったかで売り方を切り替える分岐図と持ち出し0円の到達点
止まっている段階を左端から選ぶと切り替え先が決まり、費用を先に投じる対策は最後に回す(出典: 国土交通省 令和6年空き家所有者実態調査)

価格を下げる前に打てる手は、現況のまま売る・費用を先に投じない・売り先を変える・遠方から進めるの4つです。空き家を持ち続ける理由の第2位が「解体費用をかけたくない」47.3%であるように、追加の出費を伴う対策は最後に回すのが現実的でしょう(国土交通省 令和6年空き家所有者実態調査、2026年8月時点)。

売り方は大きく3つに分かれます。物件の状態と地域の型で、現実的な選択肢が決まります。

売り方 向いている物件 期間の目安 売主の持ち出し
現況のまま仲介 建物が使える/二次利用の需要がある地域 長期化しやすい 少ない
相手を絞って売る 隣地がある/農業・事業で使える 交渉次第 少ない
専門業者へ直接売却 老朽化・残置物あり・他社で断られた 短い なし

①現況のまま売れる相手を探す

片付けもリフォームもせず、いまの状態のまま買える相手を先に探してください。家財の処理は売主が挙げた課題の37.4%を占めますが、買主が引き受ける前提なら売主の作業は発生しません。先に費用をかけても、その分が売却価格に上乗せされる保証はありません

当社が残置物や生活用品を残したままの現況買取を標準にしているのも、この順番が売主の手取りを守るためです。思い入れのある家具だけを回収して、残りはそのまま引き取る形も選べます。なお、古い建物を売るときに売主が負う不具合の責任範囲は空き家売却で注意すべき契約不適合責任で整理しています。

②リフォーム・解体を先に決めない

売れないから更地にする、という順番は避けてください。建物が現存する間、買い手はいまある家をそのまま使う前提で検討できますが、更地にすると次に建てられるかどうかが問われます。建築に許可が必要な区域や接道条件を満たさない土地では、解体後にかえって評価が下がることがあります。更地のほうが買い手を集めやすい土地もありますが、それは再建築ができることが前提です。

リフォームも同じです。何を直せば売れるのかが分からないまま費用を投じると、回収できないまま在庫だけが残ります。解体を検討する場合の費用感は家の解体料金の相場を、建物を取り壊したあとの土地の扱いは田舎の土地が売れないときの選択肢をご覧ください。

③売り先の母集団を変える

仲介で反応がないなら、買い手を探す売り方から、物件を直接引き取る売り方へ切り替えます。仲介は地域の購入検討者を待つ方法であり、その母集団が薄い地域では時間だけが過ぎます。買取なら相手は一社に確定するため、地域の需要に左右されません。

売却以外も含めた出口を並べて比べたい場合は田舎の空き家を処分する現実的な方法を、価格より手放すことを優先したい場合は0円物件・無償譲渡の進め方をご覧ください。買取は価格が仲介より抑えられる代わりに、期間・費用・買い手探しの手間がなくなる方法です。値下げを重ねる前に、売る相手を変えて条件を比べる価値があります

④遠方に住んでいても進められる

遠方だから売れない、とは限りません。国交省の調査によると、空き家の所有者が住んでいる場所からの所要時間は次のとおりで、傷みが大きい空き家ほどむしろ所有者は近くに住んでいます。

所要時間 空き家全体 構造上の不具合が生じていた空き家
徒歩圏内 35.8% 43.6%
車・電車などで1時間以内 40.8% 42.7%
1時間超〜3時間以内 13.0% 9.2%
3時間超 10.4% 4.6%

データ出典: 国土交通省 令和6年空き家所有者実態調査(2026年8月時点)。1時間以内の合計は全体で76.6%、不具合のある空き家では86.3%(公式値を基に当社算出)

近くに住んでいても傷みは進みます。距離を理由に手続きを止める必要はありません。写真と登記事項証明書があれば査定は進み、当社は全国に対応しています。無料査定は最短6時間以内、買取は最短3日で完了します。

ひとつだけ先に確かめてほしいのが名義です。登記上の所有者が亡くなった方のままでは、売買契約を結べません。相続による名義変更の手順と期限は土地の名義変更(相続登記)の全体手順で確認でき、相続人が複数いる場合など個別の事情は司法書士へご相談ください。

\ 残置物そのままOK・査定無料 /

地元で買い手が見つからない家も、投資家300名以上へ直接つなげます。

受付時間 10:00〜19:00(水・日曜定休)

よくある質問

Q. 田舎の家はどのくらいの期間で売れますか。
A. 全国共通の期間相場を示した公的な統計はありません。一般には売り出しから3か月を価格見直しの節目とする考え方が広く使われていますが、判断の目安になるのは経過月数より反応の中身です。3か月ほど売り出して問い合わせがゼロなら、価格ではなく買い手の母集団を疑う段階だと考えてください。問い合わせは入るのに内見後に止まる場合は、建物の状態や家財が原因になっています。

Q. 売る前にリフォームすれば売れやすくなりますか。
A. 買い手が見えないうちにリフォームするのは避けてください。空き家を所有し続ける世帯の47.3%が解体費用をかけたくないと答えているように、追加費用は判断を止める要因になります(国土交通省 令和6年空き家所有者実態調査、2026年8月時点)。傷みを理由に断られたなら、直すより現況で買える相手を探すほうが持ち出しは減ります。

Q. 不動産会社に取り扱いを断られた家でも売れますか。
A. 売れる可能性は残ります。仲介を断られる主な理由は成約価格に対して手間が見合わないことで、物件の価値がゼロだと判定されたわけではありません。物件を自ら買い取る業者は判断基準が異なるため、仲介で断られた家が買取では成立することがあります。

Q. 売り出して反応がないとき、値下げ以外に何を見直せばよいですか。
A. 見直す順番は、掲載写真と物件情報の量、売り出している相手の範囲、売り方そのものの3つです。室内写真が撮れないほど家財が残っているなら、情報量の不足が先に効いています。地域外の買い手に届いていないなら、掲載先や売り方を変えたほうが早いはずです。

売りにくい家の基礎に立ち返って整理する

まとめ

田舎の家が売れない原因は、立地の需要・建物の状態・流通経路の3つに切り分けられます。売主が挙げる最大の課題は住宅の傷みと家財の残置で、これは現況のまま買える相手が見つかれば消える課題です。空き家率が高い地域でも二次利用の受け皿が残る地域はあり、買い手が地元にいないことと買い手が存在しないことは別の話でしょう。片付けも解体もしないまま、いまの状態で値段が付くかを確かめるところから始めてください。値段が付けば、遠くの家に通うことも、使わない家に維持費を払い続けることもない暮らしに戻れます。

\ 査定最短6時間・仲介手数料0円 /

住所と登記簿が分かれば、値段が付くかその日のうちに確かめられます。

受付時間 10:00〜19:00(水・日曜定休)

この記事の監修者

株式会社リアテクス 執行役員 鶴野博之

鶴野 博之(株式会社リアテクス 執行役員)

宅地建物取引士/賃貸経営管理士/FP2級

一棟投資物件専門の仲介会社で不動産業界に参入後、前職では「訳あり・瑕疵物件」に特化したコンサルティングプログラム責任者として600名以上の投資家の購入から売却までに携わる。自身も再建築不可物件を中心に訳あり物件へ投資し、転売売買から保有物件まで数々の実績を持つ。

関連記事