「不動産屋さんに、この物件は売るのが難しいと言われてしまった」 「売れない不動産は、もう手放す方法はないのかな」
不動産の処分を考えている方は、このような疑問やお悩みをお持ちではないでしょうか。不動産の処分は、売って代金を受け取る、無償で譲る、費用を払って手放すの3通りで、物件の種類と売れるかどうかで選びます。売れないと言われた物件でも、値が付くかを確かめてから順に当たれば、手放す道は残っています。相談前に確かめる4点もお伝えしますね。
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不動産の処分方法は、売る・無償で譲る・費用を払って手放すに分かれる

お金の向きで分けると、手元に残るお金が多い方法から順に当たれる(出典: 国土交通省「不動産の引取サービスについて」・e-Gov 民法を基に当社作成)
不動産の処分は、売って代金を受け取る、無償で譲る、費用を払って手放すの3通りで、物件の種類と売れるかどうかで選びます。相続する前なら、相続放棄で財産ごと受け継がない道もあります。
国土交通省の資料は、2つの取引の形を図で並べています。通常の売買取引では買主が原所有者へ購入代金を支払い、引取サービスでは原所有者が事業者へ金銭を支払う、という対比です(国土交通省「不動産の引取サービスについて」)。同じ「手放す」でも、お金の向きが逆になる取引が実際にあるということですね。⇒ 処分=売ること、と決めつけると、売れなかった時点で行き止まりに見えてしまいます。まずはお金の向きで3つに分けて、自分の物件がどこに当てはまるかを確かめてみましょう。
なお、使わないまま持ち続ければ、固定資産税と管理の手間は毎年続きます。放置したまま年数が過ぎるとどうなるかを先に見ておくと、処分にかける費用と比べる相手がはっきりします。
| お金の流れ | 主な方法 | 向いている物件の状態 |
|---|---|---|
| 代金を受け取る | 仲介で売る/不動産会社の買取/解体して土地として売る | 買い手か買取業者の値が付く状態 |
| お金のやり取りなし | 個人への無償譲渡/自治体・法人への寄付/空き家バンクへの登録 | 受け取る相手に使い道がある |
| 費用を払って手放す | 相続土地国庫帰属制度/有料引き取り | 値が付かず、受け取り手も見つからない |
上から順に当たれば、手元に残るお金が多い方法から試せます。相続放棄はこの3つの外にある方法で、相続する前の人だけが選べます。
代金を受け取れるのは、仲介と買取で売る方法
売って代金を受け取る方法は、2つに分かれます。仲介は不動産会社に買い手を探してもらう売り方で、買取は不動産会社そのものが買い手になる売り方です。買い手を探す時間が要るかどうかが、いちばん大きな違いになります。
建物の傷みが進んでいる場合は、解体して土地として売る選び方もあります。ただし解体の費用は売れる前に出ていきますので、更地にしてから買い手が付かなかったときのことも考えておいてください。構造ごとの解体費用の相場と使える補助金は、別の記事にまとめています。
無償で譲るなら、受け取ってくれる相手探しから
お金のやり取りをせずに手放す方法は、隣の土地の所有者など個人への無償譲渡と、自治体や法人への寄付です。どちらも、受け取る側に使い道があると判断されたときにだけ成立します。こちらが手放したいと思うだけでは決まらない、というのが売る場合との違いなんです。
国土交通省の案内では、「全国版空き家・空き地バンク」は、各自治体が持っている空き家などの情報を、自治体をまたいでまとめて探せるようにするものです(国土交通省)。つまり空き家バンクは、手放したい人と使いたい人をつなぐ情報の置き場であって、自治体が買い取ってくれる制度ではありません。⇒ 登録しても相手が現れるまでは手放せない、という前提で考えておきましょう。
費用を払って手放すのは、国に返すか引き取ってもらうか
相続土地国庫帰属制度とは、相続で取得した土地を、手数料と負担金を払って国に引き取ってもらう制度のことです。使えるのは土地だけで、建物がある土地は申請を受け付けてもらえません(法務省「相続土地国庫帰属制度の概要」)。
もうひとつが有料引き取りです。有料引き取りとは、所有者が事業者へ費用を払って不動産を引き取ってもらう取引のことで、先ほどの国土交通省の資料が「引取サービス」と呼んでいるものにあたります。代金を受け取る売買とは、お金の向きが正反対です。
念のためお伝えしておくと、当社の買取くんは代金をお支払いして買い取る「買取」であり、費用をいただいて引き取るサービスではありません。ここを取り違えると、手元に残るお金の見込みが逆になってしまいます。
相続する前なら相続放棄もあるが、不動産だけは選べない
相続放棄とは、家庭裁判所に申し出て、はじめから相続人でなかったことにする手続きです。民法939条は「相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす」と定めています(e-Gov 民法)。
条文が「その相続に関しては」としているとおり、放棄の効果は相続財産の全体に及びます。いらない不動産だけを外して預貯金は受け取る、という選び方はできないということですね。しかも申し出には期限がありますので、放棄も考えているなら空き家の相続放棄で期限の数え方と、放棄した後に残る管理の役目を確かめてください。⇒ 名義の変更や家財の片付けに手を付ける前に、放棄するかどうかを先に決める。これが順番です。
土地か建物か、農地かで、法令上使える処分方法が変わる

使える方法は物件の種類で決まり、条文と公表文が理由になる(出典: 法務省「相続土地国庫帰属制度の概要」「同・負担金」・e-Gov 農地法・林野庁「森林の土地の所有者届出制度」を基に当社作成)
使える処分方法は物件の種類で変わり、家やマンションは建物があるうちは国に返せず、農地は売るにも譲るにも許可が要ります。山林は取得した人に届出が要り、農地と山林も制度のうえでは国に返す道があります。
| 物件の種類 | 売る(仲介・買取) | 譲る・寄付 | 国に返す(相続で得た土地の国庫帰属) |
|---|---|---|---|
| 土地(更地) | 使える | 使える(相手の判断による) | 使える(境界が明らかで、担保権が付いていないことが前提) |
| 戸建て(建物あり) | 使える | 使える(相手の判断による) | 使えない(建物がある土地は却下事由) |
| マンション(区分所有) | 使える | 使える(管理費・修繕積立金の扱いを管理会社へ確認) | 使えない(建物がある土地は却下事由) |
| 農地 | 条件つき(当事者が農業委員会の許可を受ける) | 条件つき(同じく農業委員会の許可が要る) | 使える(負担金の区分に農用地区域の土地を含む) |
| 山林 | 使える(取得した人が90日以内に市町村長へ届出) | 使える(同じく取得した人に届出が要る) | 使える(負担金の区分に森林を含む) |
データ出典: 法務省「相続土地国庫帰属制度の概要」・法務省「相続土地国庫帰属制度の負担金」・e-Gov 農地法(3条)・林野庁「森林の土地の所有者届出制度」を基に当社作成
表の「国に返す」は、相続で受け継いだ土地が対象です。相続放棄は種類を問わず同じ扱いで、不動産だけを選んで放棄することはできません。表で条件が付いている欄は、どれも法令が理由になっています。
家やマンションは、建物があるうちは国に返せない
法務省は、国庫帰属の申請をすることができないケース(却下事由)の筆頭に「建物がある土地」を挙げています。建物が建ったままでは入口に立てない、ということです。家やマンションを国に返したいなら、まず建物を無くすところから考えることになります。
⇒ ただし解体の費用は先に出ていきますから、壊してまで国に返すかどうかは、先に売れるかを確かめてから決めてください。解体したあとに申請できるのか、そこでどんな費用がかかるのかは建物を無くしたあとに国へ申請するときの条件で確かめられます。
マンションにはもうひとつ、区分所有という形が関わります。区分所有とは、マンションの1室ごとに所有権が分かれている形のことです。売り出す前に、管理費や修繕積立金の滞納が残っていないかを管理会社へ確かめておきましょう。滞納分を誰が引き継ぐかという判断まで踏み込むなら、相続した区分マンションの処分のほうが詳しいです。
農地は売る側と買う側がそろって許可、山林は取得した人が届出
農地法3条は、農地について所有権を移転する場合には「当事者が農業委員会の許可を受けなければならない」と定めています(e-Gov 農地法)。農業委員会とは、市町村に置かれ、農地の権利の移動を審査する機関のことです。売る場合も無償で譲る場合も、売る側と買う側がそろって許可を受ける必要があります。そのぶん買い手は耕作を続けられる人に絞られます。⇒ 「買い手が見つからない」のではなく「買える人が制度で限られている」と考えると、動き方が変わってきます。
山林は、買い手の側に手続きが増えます。林野庁は、売買や相続等により森林の土地を新たに取得した方は、面積に関わらず所有者となった日から90日以内に市町村長への届出が必要だと案内しています(林野庁)。買い手にとっては、取得した後にひと手続き控えているということですね。
なお、法務省が示す国庫帰属の負担金の区分には、農用地区域の土地や森林も含まれています。農地や山林でも、制度のうえでは国に返す道が用意されているわけです。農地をどの窓口にどう持ち込むかという手続きの中身は、農地の処分で扱っています。
処分を相談する前に、名義・境界と共有者・抵当権・家財の4点を確かめる

登記の内容は一通の書面でまとまり、家財は家の中の量を見て判断する(出典: 法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」「相続土地国庫帰属制度の概要」・e-Gov 民法を基に当社作成)
処分を相談する前に、名義、境界と共有者、抵当権、家財の4点を確かめておくと、どの方法でも手続きが止まりにくくなります。
| 確かめる点 | そのままだと止まりやすい方法 | 止まる理由 | 確認先 |
|---|---|---|---|
| 名義(相続登記が済んでいるか) | 売る・譲る | 法務省が、相続した不動産を売却するには相続登記が必要だと説明している | 法務局(登記事項証明書を取る)・司法書士 |
| 境界と共有者 | 売る・解体する・国に返す | 法務省が挙げる国庫帰属の却下事由に「境界が明らかでない土地」がある。民法251条は共有物に変更を加えるには他の共有者の同意が要るとしている | 土地家屋調査士(境界)・共有者本人 |
| 抵当権 | 売る・国に返す | 法務省が挙げる国庫帰属の却下事由に「担保権が設定されている土地」がある。売る場合も代金で完済して抹消するのが通常の流れ | 借入先の金融機関・登記事項証明書 |
| 家財・残置物 | 仲介で一般の買い手に売る | 片付けてから引き渡す前提になりやすい | 不動産会社(今の状態のまま売れるか) |
データ出典: 法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」・法務省「相続土地国庫帰属制度の概要」・e-Gov 民法(251条)を基に当社作成
こうして並べると、同じ「準備」でも止まる先がそれぞれ違うと分かります。名義・共有者・抵当権は、法務局で取れる登記事項証明書(その不動産の登記の内容を記した書面で、誰でも取得できます)でまとめて確かめられます。まずは1通取り寄せるところからです。境界だけは書面で分からないことが多いので、土地家屋調査士に相談して確かめます。
名義が亡くなった親のままになっていないか
法務省は、相続した不動産を売却したり、抵当権の設定をしたりするような場合には「相続登記をする必要があります」と説明しています(法務省)。売るにも譲るにも、まず名義を相続人へ移す必要があるということです。名義人が亡くなった方のままなら、買い手が決まっても引き渡しの段取りが組めません。
相続登記の義務化とは、相続で不動産を取得した人に、名義を移す申請が法律上の義務として課されたことをいいます。期限の数え方と申請の進め方は家の名義変更の手順にまとめてありますので、そちらもあわせてどうぞ。
たとえば、親名義のまま相続登記をしていない実家を売りに出す場合です。買い手探しと並行して、法務局で登記事項証明書を取り、相続人の間で誰が引き継ぐかを話し合うところから始まります。
境界がはっきりしているか、共有者全員が同意しているか
境界の確定とは、隣の土地との境目を、隣地の所有者の立ち会いのもとで確かめることです。法務省が挙げる国庫帰属の却下事由には「境界が明らかでない土地・所有権の存否や範囲について争いがある土地」が含まれています。境目があいまいなままだと、国に返す道はそこで閉じてしまうわけですね。
共有持分とは、1つの不動産を複数人で持つときの、それぞれの持ち分の割合のことです。民法251条は「各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更…を加えることができない」と定めています(e-Gov 民法)。物件全体を売ったり取り壊したりするには、共有者全員の同意が前提になるということです。国庫帰属についても、法務省は共有者の全員が共同して申請を行うことで利用できると説明しています。
たとえば、兄弟3人で相続した土地を1人だけが売りたい場合なら、全体を売る話は他の2人の同意がそろうまで進みません。自分の持分だけを動かすという選び方もありますが、買い手も価格の考え方も変わりますので、共有持分の売却を読んだうえで司法書士へ相談してみてください。
抵当権が残っていないか
抵当権とは、住宅ローンなどの担保として、金融機関が不動産に付けている権利のことです。法務省が挙げる却下事由には「担保権や使用収益権が設定されている土地」も含まれています。抵当権が付いたままの土地は、国に返せないということです。
売って手放す場合は、売却代金で残りのローンを返し、抵当権を消す登記と引き渡しを同じ日にそろえるのが通常の流れになります。⇒ まずは借入先の金融機関に残高を聞き、登記事項証明書に抵当権の記載が残っていないかを見ておきましょう。
費用を払って手放す方法を検討するときは、支払いの時期にも目を向けてください。先に挙げた国土交通省の資料は、事業者側の自主規制の内容として「引き取り料金の支払いが、所有権移転登記申請時以降(引き渡し日以降)であること」が示されていると紹介しています。名義が移る前にまとまったお金を先払いする話が出てきたら、業界の自主規制とは違う進め方だという目印になります。
家財や残置物をどうするか
残置物とは、引き渡しのときに建物の中に残っている家具や生活用品のことです。処分の相談をする前に、家の中にどれくらい残っているかだけは見ておいてください。量が分かれば、片付けの手配が要るかどうかを相談の場で決められます。
家財を残したまま出せるかどうかは、選ぶ方法で変わります。当社の現況買取(片付けや修繕をせず、今の状態のまま買い取ること)なら、生活用品を残したままでも査定をお出しできます。自分で片付ける場合にいくらかかるかは、残置物の処分費用にまとめてあります。⇒ 片付けを手配する前に、残したまま出せる先があるかどうかを聞いておくと、使わずに済む費用が見えてきます。
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売れない不動産は、値が付くかを先に聞き、費用を払う方法は最後に回す

値が付くかを確かめてから、費用を払う方法へ進む(出典: 国土交通省「不動産の引取サービスについて」・世田谷区「不動産の寄附について」・当社買取実績を基に当社作成)
売れない不動産も、まず仲介と買取で値が付くかを確かめ、付かなければ無償で譲る相手を探し、最後に費用を払う方法へ進みます。順番を逆にすると、値が付いたはずの物件にお金を払って手放してしまうことになりかねません。
まず仲介と買取の両方で値段を聞く
仲介で「難しい」と言われた物件でも、買取なら価格が出ることがあります。仲介は一般の買い手が現れるかどうかで決まりますが、買取は不動産会社自身が買い手になり、投資家など次の売却先を持っていれば値を付けられるためです。同じ物件でも、聞く相手によって答えが変わるということなんです。ただし買取の価格は、買い取った後の修繕や再販にかかる費用を見込んで決まるため、仲介で買い手が付く物件なら仲介のほうが高く売れるのが一般的です。両方で聞くのは、この差を確かめるためでもあります。
当社の買取実績から1件ご紹介します。投資用に買って賃貸に出し、入居者が出ていったあと空き家のまま約8年たっていた富山県富山市の物件を、当社は450万円で買い取りました。売却活動をしていたものの、建物の状態とエリアの事情から買い手が見つからなかった物件です。⇒ 「売れない」と言われた段階と、「値が付かない」と分かった段階は別物、と考えてください。
値が付かなければ、無償で譲る相手を探す
値が付かないと分かったら、次は受け取ってくれる相手を探す番です。隣の土地の所有者、自治体や法人への寄付、空き家バンクへの登録が候補になります。決め手になるのは価格ではなく、受け取る側にその不動産の使い道があるかどうかです。
自治体への寄付については、世田谷区が手順を公開しています。寄附の申し出があると庁内で活用の照会を行い、受領を希望する部署がなければ受領しない、という流れです(世田谷区「不動産の寄附について」)。世田谷区の場合、区のなかで使う予定がなければ受け取らない、ということです。⇒ 寄付を申し出るときは、道路や公園として使えそうかという目線で自分の物件を眺めてみると、見込みが立てやすくなります。
費用を払う方法は最後に回す
国土交通省は引取サービスの課題として、「本来であれば適正な市場価格で売却可能である不動産についても『引取サービス』にまわされ、適正価格での取引機会が失われることにならないか」という点を挙げています(国土交通省)。国の側も、値が付く物件がお金を払う方法へ流れてしまうことを気にしている、ということです。だからこそ、費用を払って手放す方法は、仲介と買取で値が付かないと分かってから検討する順番にしてください。
有料の引き取りを選ぶ場合は、引き取りサービスの費用相場と依頼先の見比べ方を先に確かめてください。建物を無くして土地だけが残る見込みなら、国に返す道も候補に入ります。
手放し終わるまでの期間は、相手探しが要らない買取が短く、仲介と寄付は相手次第
手放し終わるまでの期間は、相手を探さなくてよい買取が最も短く、仲介と寄付は相手が決まるまでの時間で変わります。どの方法でも、名義や家財の確認が済んでいないと、そのぶん時間が延びます。
早いのは買取、時間が読みにくいのは仲介と寄付
当社の買取は、最短3日で現金化できます。これは当社の最短の値で、物件の状況によって前後します。それでも、買い手を探す工程がない分だけ日数が読みやすいのは確かです。
一方、仲介と寄付は相手が決まるまでの時間が読めません。寄付について、世田谷区は受領可否の回答まで1〜2か月かかると案内しています(世田谷区)。これは受け取ってもらえるかどうかの返事が出るまでの期間で、手放し終わるまでの期間ではない点に注意してください。国に返す場合は、承認を受けて負担金の通知が届いた日の翌日から30日以内に負担金を納め、納付された時点で所有権が国に移ります(法務省)。
⇒ 待つ側にとってつらいのは、期間が長いことより「いつまで待つか決めていないこと」かもしれません。最初に当たった方法で相手が見つからないまま時間が過ぎているなら、負動産の手放し方を切り替える見切りどきで次の方法へ移る時期の決め方を確かめてみてください。
名義や家財の確認が終わっていないと、どの方法でも時間が延びる
期間を左右するのは、方法の違いだけではありません。先に挙げた名義・境界と共有者・抵当権・家財が片付いていないと、買い手や受け取り手が決まってからそこで足止めされます。相続登記や共有者との話し合いは、相手が決まってから始めると月単位で延びかねない部分です。
また、どの方法を選んでも登記や片付けの費用は別にかかります。誰がいつ払うのかまで含めて整理したい方は、空き家の処分費用を先に読んでおくと、期間とお金をまとめて見通せます。
不動産の処分でよくある質問
不動産の「処分」と「売却」は何が違いますか?
処分は売却を含むもっと広い言葉で、売る・無償で譲る・費用を払って手放す・相続放棄のすべてを指します。売却はそのうち、代金を受け取る方法だけを指します。処分の方法を調べているのに売却の記事ばかり出てくるのは、この広さの違いによるものです。
不動産の処分はどこに相談すればよいですか?
確かめたいことによって窓口が変わります。名義の確認は法務局や司法書士、境界は土地家屋調査士、値が付くかどうかは不動産会社(仲介・買取)、寄付は物件のある市区町村の担当課です。当社にご依頼いただいた場合は、売買による所有権移転登記を提携する司法書士が担当します。
共有名義の不動産は自分だけで処分できますか?
物件全体を売ったり取り壊したりするには、共有者全員の同意が前提です(民法251条)。自分の持分だけを売る方法もありますが、買い手も価格の考え方も変わります。共有者との関係や進め方は個別の事情で変わりますので、司法書士へ相談してください。
不動産を処分すると税金はかかりますか?
土地や建物を売って利益が出た場合は、譲渡所得として所得税・住民税がかかります。譲渡所得とは、資産を譲り渡すことによって生じる所得のことです(国税庁 No.1440)。個人へ無償で譲る場合は、受け取った側に贈与税がかかることがあります(国税庁 No.4402)。計算の仕方は空き家を売ったときの税金で確かめられますが、個別の税額は税理士か税務署へ確認してください。
買取くんは、家財や生活用品が残ったままの物件でも買い取れますか?
買い取れます。当社は家財や生活用品を残したままの現況買取に対応していますので、片付けを済ませてからでなくても査定を依頼していただけます。
まとめ
不動産の処分は、売って代金を受け取る・無償で譲る・費用を払って手放すの3通りで、売れないと言われた物件にも道は残っています。ただし名義・境界と共有者・抵当権・家財の4点が片付いていないと、どの方法でも途中で止まります。まずは登記事項証明書で名義と抵当権を確かめてから、値が付くかを聞いてみてください。維持費のほうが高い「負動産」かもと感じたら、負動産の見分け方と処分の全体像で手取りと費用を比べられます。
当社の買取くんは、購入意欲の高い投資家と常時300名以上つながっているため、買い手が付きにくい物件でも価格を出せる場合があります。ほかの方法を決める前に、値が付くかを確かめたい方に向いています。
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